帯状疱疹(たいじょうほうしん)の症状
見た目から痛そうな発疹が出る帯状疱疹。チクチク・ピリピリとした痛みは我慢せずに病院へ
発疹が出る前は、チクチク、ピリピリといった違和感を伴う知覚異常が起き、次第に痛みを伴うようになります。痛みを感じた部分の皮膚が赤くなって水疱ができ、最後にかさぶたができて終了。症状自体は大体1ヶ月近く継続することが多く、発疹の痕が消えるまでにさらに2~3週間を必要とします。
知覚異常や痛みは神経に沿って出ますが、発疹は出る部位と出ない部位があり、皮膚の赤みやかさぶたの進行も部位によって異なります。顔面の帯状疱疹は頭痛を伴うこともあります。
帯状疱疹の原因とは
神経に沿って発症する帯状疱疹。小児の場合は水疱瘡、成人してからは帯状疱疹という形で発症することが多いです
水疱瘡ワクチンがあまり普及していない日本では、多くの人が成人になってから水痘帯状疱疹ウイルスに感染しています。
帯状に水疱ができた時、水疱中にはウイルスがたくさんいますが、ウイルスに感染したことがある人に対しては感染が起きることは通常ありません。成人に対しては感染しにくい病気なのです。
帯状疱疹が出たときは、小児や妊婦との接触を避ける
しかし、他人に感染させる可能性がゼロというわけではありません。水疱はもちろん、水疱以外の体液、例えば唾液中にもウイルスがいる可能性があります。帯状疱疹が出ている時に免疫記憶が全くない人にウイルスが伝染した場合、初感染は帯状疱疹という形ではなく、小児に多い全身疾患である水疱瘡として現れます。水疱瘡を経験していない小児は、大人の帯状疱疹が感染して、水疱瘡になることが多いのです。ごく稀に、水疱瘡に対して免疫を持っていない妊婦にウイルスが伝染し、母体から胎児にウイルス感染する可能性があります。帯状疱疹の発疹がある時は、小児や妊婦との接触はできるだけ避けてください。
次ページでは、帯状疱疹の治療・予防法について解説します。