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無茶な間取り変更リフォームは大出費の元!(2ページ目)

使いにくい、住みにくいからといっても、要点を押さえないまま計画する間取り変更はとても高額な工事費用につながります。今回は間取り変更リフォームを計画する時に気をつけておきたいポイントをご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

3.構造上必要な壁・柱を取り除かない

筋交い
筋交いの入っている耐力壁を安易に取り除くと著しく耐震強度が低下します。
マンションでは比較的自由度の高い間取り変更が可能ですが、一戸建て住宅の場合、構造上取り除くことができない柱や壁があります。建物の荷重を受け止めている柱や、地震に耐えられるように「筋交い(すじかい)」が入っている耐力壁など、構造上非常に重要な部分です。

これらを安易に取り除いてしまうと、構造強度や耐震性が著しく低下するため、別途構造を補強するための工事が必要になります。また、粗悪な業者になると構造計算をしないばかりか、必要な補強も行わず、後々住まいに歪みが生じてしまい、何百万円もの大規模な補強改修工事が必要になることだってあるのです。

リフォーム費用を抑えたいのなら、柱や壁はできるだけそのままにして、やむを得ず取り除く間取り変更が必要な場合は、しっかりとした構造計算をしてくれる建築士事務所に相談しましょう。別途総工事費用の10%前後の設計監理費用が生じると思いますが、無責任な工事を強行して後で補修・補強工事で大出費になるより、はるかに低予算のはずです。

4.部屋を作り過ぎない

居室
居室の数だけ建具やスイッチ、コンセント、冷暖房設備などが必要になります。
家族が増えたからなどの理由で広い部屋を2部屋以上にするリフォームをよく見かけますが、これらのリフォームではただ単に壁で部屋を間仕切るだけではありません。部屋が2つになれば、ドア、照明器具は2つ取り付けなくてはなりませんし、エアコンなどの冷暖房機器も2つ設置する必要が出てきます。

頻繁に工事するのは面倒だからといって、一度に部屋を作りすぎてしまうと、照明やコンセントなどの電気工事や建具工事がかさんでしまい、無駄なお金を費やすことになります。新たに1部屋作る場合でも、壁などの造作工事ばかりに気を取られるのではなく、電気工事、建具工事、その他の設備・家電品などの購入費用にも目を向けて、バランスの取れたプランニングをするようにしましょう。

リフォームしやすい部分としにくい部分を見定める

テレビなどで特集されるリフォームは大規模な事例が多く、リフォームで何でも出来てしまうように錯覚する方もいますが、大規模になればなるほど、新築工事との価格差が少なくなり、リフォームの価格優位性がなくなってしまいます。

リフォームは既存の建物の特徴を上手に活かしながら、必要に応じて補強したり、間取りを変更したりして、住まいを長持ちさせるところにメリットがあります。リフォームしやすい部分と、しにくい部分を業者と打ち合わせしてリフォーム計画を見定めるようにしましょう。

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