そこで、注目したいのが、自然の摂理ともいえる「朝立ち」の様子です。朝立ちは男性に特有の生理現象であるばかりでなく、健康のバロメーターでもあります。いち早くEDを知る手がかりとして朝立ちを捉え直してみませんか。
朝立ちは男性ならではの共有体験
「朝の気持ちとは裏腹に体が音を上げてしまう場合も…
例えば、朝家を出るときにはめくるめく夜の営みを思い描いていても、仕事に追われたり、断り切れない飲み会に誘われたりすると、気持ちとは裏腹に体が音を上げてしまう場合もあります。挙句の果てに、ベッドインしたものの、目的を果たせぬまま朝を迎えたことのある方は多いでしょう。そうなると“不完全燃焼”のパートナーをなだめるのにも一苦労です。
ところが、目覚めたばかりの朝には、前日の疲れがリセットされ、新しいことを始めるのに十分なパワーが満ちています。その力のみなぎりは「朝立ち」に象徴されます。脈打つ“生命力”の実感は男性ならではの共有体験でしょう。
朝立ちはレム睡眠時に起きる
正常な勃起は健康や生活の張りを量るバロメーターの役目を果たします。その最も分かりやすい例が朝立ちです。朝立ちは健康な男性なら誰にでも訪れる生理現象です。とはいえ、若い頃は何もしなくても隆々とそそり立っていたのが、年を重ねると「親の心、子知らず」の状態に陥りがち。その衰えは男としてのアイデンティティにも響きます。
では、朝立ちはどのように起きるのでしょうか。よく知られるように、人の睡眠時には浅い眠り(レム睡眠)と深い眠りとが一定の周期で交互に訪れます。健康な男性は、レム睡眠のときに勃起します。この勃起は性的な興奮や性的な夢とは関係なく起こります。
勃起を促すレム睡眠は一晩に繰り返し訪れるので、男性は睡眠中に何度も勃起していることになります。この勃起は「夜間睡眠時勃起」と呼ばれていますが、定期的に海綿体内にフレッシュな血液を送ることで、勃起力をメンテナンスする役割があります。ですから、朝立ちは、目覚める直前の最後の勃起現象というわけです。
朝立ちの減退はEDの予兆?
朝立派な「朝立ち」は正常な勃起力の証
その意味で、朝立ちは健康の度合いを示すバロメーターといえるのです。もちろん、健康な男性でも朝立ちの自覚がないまま朝を迎えることは珍しいことではないので、過剰に神経質になる必要はありません。
むしろ、問題なのは、必ず朝立ちがあり、自慰では勃起するのに、相手がいるとダメになるケースです。これは心因性EDの典型的な特徴で、夫婦関係の気持ちのズレや仕事や家庭のストレス、子作りのためのプレッシャーなどが深く影響します。朝立ちが単なる生理現象ではなく、EDを推し量る上でも有用であることがお分かりになると思います。
「無理は禁物」。休日の楽しみと心得て!
これまで説明してきたように、1日のうちで最もフレッシュな勃起ともいえる朝立ちには「生きている実感」や「生活の張り」を与えてくれる効果があります。また、その日の体調を量るためのバロメーターとしても大いに活用できます。ただし、いくら朝立ちで元気さを確かめたからといって、その勢いをすぐさま愛の営みに注ぐのは考え物です。どうしても愛を確かめ合いたいのなら、あまりオススメはできませんが、事後も心置きなくゆったりとした気分で過ごせるように、休日の日中の楽しみとして取っておくほうが賢明でしょう。
いずれにせよ「無理は禁物」です。性生活を優先しすぎるあまり、実生活をおろそかにしてしまっては元も子もありません。年齢的な事情などにもよりますが、朝立ちの具合を確かめて、力不足と感じたら、ED治療薬の助けを借りましょう。必ず期待以上の働きをしてくれるはずです。
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