「寒くて体がこわばる冬と違って、夏は筋肉がコリにくい」と思っていませんか? 暑い夏だからこそ、筋肉のコリに要注意。夏のコリの原因と、問題解消につながる夏のお風呂のコツをご紹介します。
夏に「筋肉の血流が悪くなる」理由
「冬に比べて筋肉がこわばらない」は間違い! 肩や腰の筋肉をしっかりほぐしましょう
暑くて汗がダラダラ……という季節、ついついしてしまいがちな行動があります。肩こり・腰痛に繋がりかねないその夏のNG行動集をチェックしてみましょう。
■「暑いからバスタイムはサっとシャワー!」はNG
筋肉の血流を改善させ、肩こりや腰痛に関わる筋肉を柔らかくするために、活用すべきなのがバスタイム。暑いからといってサッとシャワーだけという習慣では、十分な効果が得られません。
■「汗をかくので運動はしない」はNG
意外と多いのが「暑くて動きたいと思わない」「すぐ汗をかくので夏は運動したくない」「歩くと汗だくになるので、乗り物移動が増える」というご意見。気持ちはよくわかりますが、軽度の運動は筋肉のコリ防止の近道なので、頑張って体を動かしましょう。
■「冷房のきいた部屋にこもる」はNG
自分では気をつけていたとしても、仕事や通勤などで冷房のきいた室内に長時間過ごすのも悪影響。冷えた体は自律神経失調を招き、筋肉を緊張させてしまう可能性があります。冷房直撃の場合は、さらに肩こり危険度アップです。
■「冷たいものを飲んだり食べたり」はNG
冷たい飲食が頻繁になり体の中から冷えすのもオススメできません。内臓への血流が優先されるため、肩こりや腰の張りを防いでくれる筋肉への血流も悪くなる可能性があります。また、胃の機能低下により、首の筋肉が緊張する反応が出ることもあるのです。
肩こり・腰痛の予防タイムは20分
ゆっくり温まることができるように、快適なバスタイムを過ごしましょう
上記の問題点を一度に解消させるべくバスタイムテクニックをご紹介しましょう。
■その1 まずは入浴準備から
肩こり・腰痛予防タイムは20~30分間の入浴です。この時間を退屈せずに過ごす準備をしましょう。実際、湯船に浸かっている時に何もすることがなく、早々にお風呂から出てしまうという人もいます。
・ゆっくり目を閉じてリラックス
お風呂用の枕と目の疲労回復のためのアイピローの組み合わせでリラックスを。
・好きな音楽を聴く
自分の好きな音楽をかけて気分すっきり、心にも充電をしましょう。歌っていると時間の経過が早く感じられます。
・目で楽しむお風呂グッズ
浴室の明かりを消し、お風呂用プラネタリウムを湯船に浮かべ、幻想的な空間を楽しむというのはいかがでしょう。光る人形(アヒルなど)を浮かべてもリラックスムードに。
・お湯の色と香りを変えてみる
目や鼻からの心地よい刺激で、ホっと肩の力が抜ける効果が期待できます。入浴剤でお湯の色や香りを変えてみたり、バラの花びらを浮かべるバスアイテムを利用したり、いつもと違った気分になってみましょう。
・お風呂でアート
子供の頃のように、壁に思い思いに絵を書いてリフレッシュできるお風呂用クレヨンがあります。体へのペインティングも可能なので、ついつい遊んでしまいそうです。
■その2 オススメは半身浴
入浴剤で色や香りを楽しみながらの半身浴がおすすめです
お風呂に浸かると、数センチ押されるくらいの水圧が体にかかります。水圧が心臓や呼吸に与える影響を考えると、半身浴がオススメです。オヘソから握りこぶし1個分のみぞおち下くらいまでが浸かるように浴槽にお湯をはりましょう。
■その3 ぬるめのお湯で毎日入浴
42℃以上のお湯では、体をシャキっとさせる効果がありますが、毎日入浴して体を芯から温めて筋肉をほぐしやすい体質を作るには、38~40℃のお湯がオススメです。
■その4 20~30分間お湯に浸かる
ぬるめのお湯で半身浴を20~30分間、じわ~っと汗が出てくるようになり、体もポカポカ温かくなります。「20~30分間」は、温かい血液が体中を巡り、体の芯からポカポカするために必要な時間です。
■その5 肩こり・腰のコリの部分対策
・熱いお湯を利用する
肩こりや腰のコリを感じる部分には、お風呂から上がる直前に、42℃くらいのシャワーをあてましょう。または、追い炊きで湯温を上げて、2~3分間首もとまでお湯に浸かる方法もあります。
・温まりながらストレッチ
入浴中にストレッチをするとコリ予防に効果的です。腰をゆっくりねじる・ふくらはぎをマッサージする・首の筋肉をストレッチ・肩甲骨を動かすように体操をするなど、すべてゆっくりした動きで行います。
■その6 注意ポイント
・急性の痛みがある場合
寝違えやぎっくり腰など、急性の痛みがある場合は、温めると悪化する可能性があるため、じっくり温まる入浴法は避けましょう。
・かえって冷やさないように
湯船に浸かる前に全身に掛け湯をすると、半身浴で湯船から出ている上半身が冷えてしまう恐れがあります。湯船に浸かる前に上半身の水滴をふきとり、肩に乾いたタオルをかけておくなど、冷やさないように気をつけましょう。