肩こりが辛いときは病院に行くべき?
多くの人が抱えている肩こり。あまりにひどい肩こりが続く場合は、病院を受診しましょう
肩こりの中には、単純な姿勢の悪さや目の疲労が原因ではない、病気が潜む危険な肩こりもあります。手や腕に痛みやしびれが出たり、ひどく悪化していく肩こりの場合は、病院で検査を受けたほうが良いとされています。今回は、肩こりやそれに伴う症状がつらい時の、病院選びについて解説します。
<目次>
ひどい肩こりは病院の何科を受診すべき?
肩こりがひどい原因は
肩こりでの受診は、恥ずかしいことではありません。肩こりの程度やそれに伴う症状によっては、病院で検査を受けたほうが良い場合もあるため、肩こりの自覚症状が出始めたら、その変化についてメモをとっておくと良いでしょう。
肩こりになる原因は、人により様々だと思います。同じ姿勢が続くデスクワークや、日々の運動不足などは、多くの人に当てはまるかもしれません。座って仕事を始め30分もすると、肩に重りを乗せたように、ズ~ンと鈍痛がし始めたり、頭痛になってきたり、腕を回さないとつらくて座っていられないなど。「頭が重くてイヤだ!」と、パソコンの画面を見ていられない人もいます。
こうした自覚症状が出てきたら要注意です。肩、首の付け根を触って「ちょっと硬くてコリコリしてるかなぁ?」と感じるだけだったものが、放っておくと、ひどくなる場合があるからです。
肩こりは、仕事帰りのマッサージなどで解消している人も多いようですが、病院へ行きたいと思った場合、何科へかかればいいのかなど、迷うかと思います。科は、症状により異なる場合がありますが、次に挙げる病院では、肩こりやそれに伴う症状について検査が可能です。
肩こりで整形外科を受診すべき症状……頭痛、腕や手のしびれなど
肩こりの陰に疾患が隠れていることも
整形外科は、捻挫や骨折以外、筋肉、関節、神経など、体を動かす時に使われる部分の異常についても診療範囲になりますので、肩こりのような筋肉の硬くなったツライ状態も、診てもらうことができます。
肩こりが進み、筋肉の緊張が原因である頭痛を経験している人も多いと思います。頭痛の他にも、腕や手のしびれ、痛みなどが出てくることもあり、「ただの肩こり」では済まなくなるかもしれません。早めの受診で、肩こりを改善させることで、頭痛や腕、手の症状の改善が期待できます。 実際のところ、最初に整形外科を受診し、問診や検査の結果から、さらに詳しい検査が必要であれば、整形外科の先生から他の科を紹介されるケースが多いようです。ひどい肩こりには、病気が潜んでいる場合があり、受診後の結果を聞いて驚く人もいます。
肩こりで脳神経内科を受診すべき症状……頭痛、めまい、ふらつきなど
さらに検査が必要になる場合、他の病院を紹介されることも
肩こりのみではなくその他の症状を伴い、日常生活に支障を感じたり、症状が長引き心配な場合は、脳神経内科を受診するケースが多いようです。
頭痛、めまい、ふらつき、手、腕へのしびれ、力が入らない、物忘れなどの症状に対し、筋肉や末梢神経、脳、脊髄に異常が無いかどうかを検査します。脳神経内科の中には、肩こり外来、頭痛外来を併設している病院もありますので、肩こりやそれに伴う頭痛がつらいという時は迷わず肩こり外来を受診するという人もいます。
脳神経内科の代表的な疾患は、肩こりとは直接関わりがないものも多く、パーキンソン病やアルツハイマーなどがあります。上記以外の症状では、物が二重に見える、けいれんする、物忘れが激しい、意識がなくなる、よく転倒するなどがあります。
肩こりで心療内科を受診すべき症状……頭痛、吐き気、脱力感など
自覚症状は些細なことでも医師に伝えましょう
自身で日常的にストレスを感じていたり、ある出来事を境に肩こりや頭痛が悪化したりその他、めまいや動悸、胃腸症状、睡眠の問題、息苦しさなどの自律神経症状を伴う場合に心療内科を受診するケースがあります。精神的な負担であると自身では感じていない場合でも結果的に肩こりに繋がってしまうことがあります。
また、肩こりの自覚が無く首・肩周辺の筋肉を圧してみると「硬いなぁ、こっているのかな?」と思う程度にとどまり、肩こり以外の慢性的な自律神経症状に悩まされている人がいます。心療内科で治療を進めていくに連れ、硬かった首・肩周辺の筋緊張が和らぐケースもあります。
肩こりで大切なことは、放っておくと生命に危険な肩こりということはないか、はっきりさせることです。また、痛みが気になるケースで、コリが悪化したのか、それともコリとは異なる痛みなのか、自分では良く分からないという場合もあるようです。姿勢を変えても楽にならず、絶えず辛かったり、夜間も痛みがあるような時は、病気が関連している場合もあります。早めに内科を受診しましょう。
病気が隠れていなければ、肩こり自体を緩和させる治療を受け、症状が悪化しないようにしましょう。
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