筋腫の診断は超音波検査で行います

超音波検査で行う子宮筋腫の診断。良性腫瘍なので必ずしも治療は必要ではありません

子宮筋腫は子宮の筋肉の壁にできる良性の腫瘍(コブ)。悪性腫瘍である子宮がんとは別のもので、小さいものも含めると30歳以上の女性の3人に1人は発見される子宮の病気の中では最もメジャーなものです。

子宮筋腫の原因

筋腫ができる原因ははっきりと解明されていません。母親や叔母、姉妹に筋腫があるという人に見つかることが割と多いため、何らかの遺伝的要素はあるのではないかと言われています。

子宮筋腫の症状

筋腫ができる場所や大きさによって症状の出方は異なります。

■自覚症状がないケース
全く症状がなく、検診でたまたま筋腫が発見される人も少なくありません。特に最近は超音波検査が普及してきたので、触っただけでは発見できなかった小さな筋腫も早期発見できるようになってきました。

■過多月経・過長月経
子宮筋腫で自覚症状がある場合に一番多いのは、過多月経や過長月経。筋腫が子宮の内側に飛び出していたり、子宮を引き伸ばして変形させてしまうため、出血量が増えるのが原因。ひどいとナプキンが1時間持たなかったり、貧血が進みすぎて輸血が必要になることも。月経の量が多く期間も長いため、貧血になってしまうケースもあります。

月経量は人と比べることができないため、本当は過多月経なのに自分では異常に気づかず放置してしまうこともあるようです。健康診断で貧血を指摘されたことがある人は、一度は婦人科で筋腫がないかチェックしてもらった方がいいでしょう。

■下腹部のしこり
筋腫が握りこぶし以上の大きさになると、自分で触っても下腹の辺りにできたしこりがわかることがあります。

■頻尿・排尿異常・便秘
子宮筋腫がさらに大きくなると、圧迫による症状が出ることも。子宮の前には膀胱があるので筋腫が膀胱を圧迫してトイレが近くなったり、逆に尿がスムーズに出せなくなってしまいます。周りの腸を圧迫すれば便秘になります。

■腎臓の腫れ
尿管が圧迫されると、「水腎症」と言って腎臓が腫れてしまうこともあります。ただし、ここまでひどい症状が出るのは筋腫が相当大きくなってから。通常はそんなに大きくなる前に何らかの治療を勧められることが多いでしょう。

まれに、妊婦さんのようなお腹になって初めて婦人科を受診し、お臍の高さを超えるくらい大きな筋腫が発見される患者さんもいらっしゃいます。その場合も、本人は何となく太ったという程度の自覚症状しかない場合もあるのです。大きくなると手術による体の負担も大きくなります。たとえ症状がなくても、年に1回は超音波検査を受けるようにして下さい。


子宮筋腫の診断法

筋腫の診断は主に超音波検査。膣から超音波の機械を入れて子宮や卵巣を直接写し出していくので、1cm未満の小さな筋腫まで発見することが可能。

「粘膜下筋腫」といって筋腫が子宮の外側に飛び出しているように見える場合、正確な位置や飛び出し方を確認するために「子宮鏡検査」を行うこともあります。子宮鏡は細いカメラを子宮の出入り口から挿入し、子宮内を観察することができる検査。粘膜下筋腫や子宮内膜ポリープが疑われる時に外来で行います。

また筋腫が大きい場合やたくさんある場合、サイズや位置関係をより正確に把握するためにMRI検査を追加することも。MRI検査は主に手術をすることを前提に詳しい情報を得る目的で行うことが多いです。これらの検査結果や症状の有無などを合わせて治療法を相談していきます。


■関連記事
「子宮筋腫の治療判断・薬物治療」
「子宮筋腫の手術療法」

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。