心臓・血管・血液の病気/動悸・息切れ・脈の異常

動悸・息切れの症状

走ったわけでも、びっくりしたわけでもないのに、突如起こる動悸や息切れ。日常的な動悸や息切れと、病院に行くべき動悸・息切れの違いについて説明します。

執筆者:吉國 友和

動悸や息切れ、その原因は心臓なのか肺なのか、あるいは別の病気? 日常的に診療を行っている医師も、その確定診断に悩むことがあります。これらの症状について簡単にご説明します。

そもそも動悸とは

何だかおかしい……違和感を感じるドキドキ感はありませんか?

何だかおかしい……違和感を感じるドキドキ感はありませんか?

健康な状態にある人は、心臓が動いていること(拍動:はくどう)を自分で感じることはまずありません。しかし、心臓がバクバクする、あるいは時々ドキッとする、このように心臓の拍動を自分自身で不快に感じた場合には、原因やその回数に関わらず、動悸と呼びます。

気になって受診したときに限って症状が出ていない、ということもありますので、どのような状況で起きたのか、あるいはどのぐらい続いたのか、タバコやコーヒーなどのカフェインの影響、こうした背景を確認することが非常に大切です。次の項目でそのポイントを記載します。

 

動悸を感じたときのチェックポイント

動悸の多くは不整脈によるものです。しかし、必ずしも心臓が悪いというだけではありません。例えば、息切れがひどいときには全身の低酸素を補うために心臓は激しく拍動して動悸を感じますし、あるいは貧血で全身の酸素の供給が不足する場合にも動悸を感じます。これらの原因を見分けるために、次のようなポイントを確認します。
  • 初めて動悸を感じたのか(何度も繰り返しているのか)
  • いつごろ起きたのか(食後、運動中、入浴中など)
  • どのぐらいの時間続いたのか
  • その時に意識ははっきりしていたか(めまい、失神、目の前が暗くなったなど)
  • もともと高血圧などの病気があるか
  • 体格(肥満傾向)、妊娠中など
  • 定期的に服用している薬剤・サプリメントの有無
  • 嗜好品(タバコ、コーヒー、お茶など)
最も大切なのは、自覚した動悸が病的なもので治療の対象となるのか、それとも放っておいて良いものかを区別することです。台所の片隅で動く黒い虫を見てドキッとした、あるいは初恋の相手に再会してドキドキが続いている、このような場合は治療の対象にはなりませんが、こうしたことをきっかけとして動悸を意識するようになったという患者さんもいらっしゃいました。集約すると、

「動悸を何度も経験し、そのことが苦痛となっている」

という場合には、病的な動悸である可能性も高くなります。


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