虫歯/子供の虫歯・乳歯の虫歯

歯科医が教える子どもの歯磨きのコツ

皆さんは子どもの仕上げ磨きに自信がありますか? 大人と同じように磨くより、子どもの乳歯の特徴にあった仕上げ磨きの方法をご紹介します。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド

お子さんがいらっしゃる皆さんは、仕上げ磨きをちゃんできていますか? 子ども歯磨きを大人と同じように考えていませんか? 実は子どもの歯は、大人より虫歯になりやすいポイントがはっきりしているのです。子どもの仕上げ磨きを効率的に行なうポイントをご紹介しましょう。

子ども虫歯の要注意ポイント

まず次の2つのポイントを要チェック! 乳歯の虫歯のほとんどがこの2カ所から発生します。

■奥歯のミゾ
子どもの奥歯は溝が複雑で細かいため、特に奥の2本は要注意。歯ブラシが届きにくく比較的簡単に虫歯になります。

■歯と歯の隙間
良く見られるのが、上の前歯の正面の隙間。奥歯2本の間。この2カ所は特に要注意ポイントです。

まずはこの2つに注意して子どもの歯に適した仕上げ磨きを心がけましょう。子どもの場合は歯の高さが低いので、今回ご紹介するような歯磨きを普通に行なえば、歯の周囲の汚れも取れて歯肉炎も予防できます。


仕上げ磨きのポイント

■大人のように縦ではなく「横」に動かそう
乳歯の最も虫歯になりやすい場所にを横から擦る

乳歯の最も虫歯になりやすい場所を横から擦る

とにかく歯の間は最大の虫歯予防ポイントです。食べかすなどが絶対に残らないようにしましょう。






 

唇を横に広げるようにするのがポイント

唇を横に広げるようにするのがポイント

オススメは大人と同じように歯並びに沿って動かさないで、歯と直角になるように動かすことです。
 




■デンタルフロスを使おう

小さいうちは無理ですが、デンタルフロスを使えるようになるとさらに安心

小さいうちは無理ですが、デンタルフロスを使えるようになるとさらに安心

これも1番奥と2番目の歯の間、上の歯の正面前歯2本の間などの虫歯予防に非常に効果があります。今は昔ながらの糸だけのもの以外にも、取っ手が付いたタイプのデンタルフロスがあるので、子どもの負担を軽減できます。


 
■6歳臼歯を見逃すな
6歳臼歯はこの時期が見逃しやすい

6歳臼歯はこの時期が見逃しやすい

6歳臼歯は生えて来ても気がつかず磨き残されやすいもの。最初が肝心。見えてきたらブラッシングを必ず行なうようにしましょう。


 
■フッ素で虫歯予防
小さいうちは子どもがいやがるので歯磨き粉は使えないもの。スプレータイプの「レノビーゴ」などはフッ素の濃度も薄く、うがいの必要もないためオススメです。

■歯の溝シーラントで完璧

歯の上面の溝は、奥歯になるほど複雑な溝となっています。ブラッシング方向は縦でも横でもそれほど違いはありませんが、溝の奥まで毛先が届かないような時は、かかりつけの歯科医院で溝を埋めるシーラント処置がオススメです。

■寝る前の歯磨きは最重要
虫歯は就寝時に作られると考えらています。夕食後の歯磨きは毎日仕上げ磨きをしてあげましょう。


乳歯では年齢とともに歯と歯の隙間が開いてきますが、歯の大きさが変わらずあごが成長するため正常です。歯と歯の隙間は意外にも広いと歯ブラシが届きやすく、食べかずが挟まっても取れやすいので、虫歯になりにくいものなのです。

逆に歯と歯の隙間がきつめになりやすい、乳歯の奥歯2本や上の正面の前歯などが虫歯になりやすいポイントです。


生活習慣も大事なポイント

毎日しっかり歯磨きしているのにも関わらず、毎年学校の検診で虫歯が発見されている子どもは、生活習慣が虫歯サイクルになってしまっている可能性があります。注意しなければならないのは、次のようなものです。

■だらだら食べをしていないか
虫歯菌が集まっているプラークは食事の後に歯を溶かします。それを3~4時間かけて唾液が修復してくれます。食べては溶け、溶けては修復を繰り返して丈夫な歯になっていきます。間食が多いと修復が間に合わなくなって虫歯リスクが高まります。

■就寝前に飲食をしていないか

就寝中は虫歯菌が最も活動する時間帯。寝る前に甘いものやジュースなどを飲食すると虫歯リスクは急上昇します。

飲食後は歯をしっかり休憩させる。その上で歯磨きをしっかり行なうという2本立てで子どもの歯を守るようにしていきましょう。
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