神経を取った歯は黒ずんでくる
神経を取った歯は、時間が経つと黒ずんでくるくる。特に前歯は1本だけ目立ってしまうことが多い
被せないで白くするには…
神経を取り除いていなければ、「ホワイトニング」が有効です。しかし、神経を取り除いてある歯にはホワイトニング効果が弱いため、別の方法で行ないます。それが内部から薬を浸透させて歯を白くする、「ウォーキングブリーチ法」と呼ばれるホワイトニング法です。●特徴
- 神経を取り除いた歯に使用
神経が取ってある歯だけに使用できます。そして歯の表面は被せもので覆われていない、削られたり詰めものがあまりない歯が向いています。自分で見ると形はなんら問題ないのに、色だけ黒ずんでしまっている、といった場合に使います。
- 詰めものを削る
ホワイトニングではまったく歯を削りませんが、ウォーキングブリーチ法では、神経を抜いた穴に詰めてある、歯の裏側を削ります。歯の表側は削りません。
- 薬は歯の内部に入れる
ホワイトニングは歯の表面に薬を塗りますが、この方法は、詰めものを削った後に、神経を抜いたときにできた穴の一部を利用して、歯の内部に白くするための薬を入れます。
- 期間は少しかかる
内部に薬を入れたまま仮の蓋をして、そのまま数日から一週間程度後に、再び薬を入れ替える作業を繰り返します。概ね3回~7回薬を交換する作業を行ないます。
最近流行の歯のホワイトニングは、神経を取り除いた歯にはそれほど効果がないため、ホワイトニングが終わった後に、明らかに目立つ歯があるようならば神経がない可能性があります。そんな時、この方法が利用できます。
知っておくべき注意点
ウォーキングブリーチ法を行なうには、いくつか条件があります。- 取り扱う病院は限られている
歯のホワイトニングに関しても同じことが言えますが、どの病院でも取り扱っているわけではありません。事前に確認することをお勧めします。
- 色が変わりにくいこともある
先天的に色の濃かった場合や、金属のイオンなどが歯の着色の原因になっている場合などは、効果があまりないこともあります。
- 詰めものが多い場合は難しい
神経を取る際の虫歯が大きかった場合、詰めものが多いかもしれません。自分の歯が少ないときなどには、ホワイトニングできないこともあります。
- いずれ色が元に戻る
ウォーキングブリーチ法を使用しても、他のホワイトニングと同じように数年で元の色に戻るとされています。
少し条件付きではありますが、被せたり、歯の表面を削ったりせずに、比較的簡単に試すことができます。費用に関しては、残念ながら保険適応ではありませんが、歯にセラミックなどの被せものを作るよりは安価に行なうことができるので、一度かかりつけの病院などで相談してみることをオススメします。