室内でも熱中症が起きる理由
体温調節に重要なのは、汗をかくこと。汗をかき、かいた汗が肌から蒸発することで体から熱が奪われ、冷やされるのです。ところが、窓を閉め切り湿度が高い状態では水分が蒸発せず、汗が体を冷やす働きが機能しません。さらに体温調節機能が少し弱っている高齢の方は特に汗をかきにくいため、うまく体温調節できずに熱中症になってしまうのです。湿度と気温が高い場所は、お風呂や台所、サウナ、車内などが当てはまりますが、特に高齢の方の場合は普通の屋内でも、湿度と気温が上がりすぎないように注意が必要。たとえば室温28度、湿度が60度以上にならないようにするなど、一定の目安を持つようにしましょう。最近は岩盤浴での報告もありますので、岩盤浴好きな女性も注意してください。
熱中症になりやすい時期・時間帯、年齢の傾向
体が慣れる前に急な暑さにさらされると熱中症にかかりやすくなります。急に暑くなる7月半ば~後半と、一息ついてまた暑くなる8月の最初は要注意。また、時間は11~12時頃のお昼前と15時頃が一番発生しやすくなっています。営業などの仕事で外回りが多い女性も注意が必要です。若者は男女を問わずスポーツ中、壮年男性は肉体労働中が多くなりますが、高齢者の場合は普通の生活の中でも起こるので、身近に高齢者がいる方は、こまめな水分補給を促したり、窓を開けて風を入れたり、エアコンや扇風機を回すなど、気温と湿度を下げる気遣いが重要です。