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妊娠・出産後は尿もれになりやすい?

妊娠、出産後になりやすくなるといわれる尿もれ。出産経験のない女性の尿漏れ経験が10%程度なのに対し、出産経験者では約4割に上るともいわれます。その原因と、ホントのところをご紹介します。

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

妊娠、出産後になりやすいといわれる尿漏れ。その理由と対策法をご紹介しましょう。

尿漏れの正式名称は「腹圧性尿失禁」

なんとお産経験者の4割が体験!

なんとお産経験者の4割が体験!

腹圧性尿失禁は、せきやくしゃみ、大笑い、走るなどのちょっとした動作で、少しずつ尿がもれてしまう病気。スポーツの時にちょっともれる程度の軽症の方から、オムツを当てないといけないほどひどい方までいらっしゃいます。


妊娠、出産後に多いってホント?

出産経験のない女性の尿漏れ経験が10%程度なのに対し、出産経験者では約4割に上るともいわれます。お産で尿道の回りの筋肉や、骨盤の底の筋肉や靭帯などが緩むことが主な原因といわれています。更年期になると、ホルモンの関係で頻尿傾向になり、ますます症状が悪化してしまうことが多いようです。

困った尿漏れの対処法は?

軽症の場合は骨盤の底の筋肉を鍛える体操や、薬で対処します。特に骨盤底筋体操と呼ばれる体操は、かなり効果的。1ヶ月から3ヶ月くらいで効果が出るとも言われ、軽度ならこの体操だけでかなり症状が改善します。それ以外の治療法としてはお薬もあります。また、重症になってくると手術を行うこともありますので、泌尿器科のお医者さんとよく相談して下さいね。

骨盤の底の筋肉が緩むことによっておこるほかの病気

骨盤の底を支えている筋肉や靭帯が緩むことによっておこる病気には次のようなものがあります。
  • 子宮脱……子宮が腟の下の方へ下がり、腟からでっぱってくる病気)
  • 膀胱脱……膀胱が腟からでること
  • 直腸脱……直腸が腟からでること
  • 小腸脱……腸が腟の中にさがってくること

尿漏れは、妊娠、出産、分娩回数が多いほどおこりやすく、立ち仕事、重い荷物を持ち上げる、年齢(歳をとるほど筋肉や組織が弱くなるので)などでリスクが増えます。 体の仕組みを理解した上で、上手に対処していきましょう。
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