子供を産む人と産まない人では病気のリスクが変わります。 |
今回は産むと産まないで何が変わる?!それぞれの気をつけたい病気についてについてお話いたします
■産まない人のリスクが上がるのは乳がんや子宮体がん
キーワードは”エストロゲン依存性”
- 乳がん
- 子宮体がん
- 子宮内膜症
- 子宮筋腫
- 番外編 卵巣がん
■産んだ人のリスクが上がるのは子宮頚がんなど
- 子宮頚がん
- 腹圧性尿失禁
- 子宮脱
産んだ人と産まない人で症状が変わる!?
PMS(月経前症候群)
PMS(月経前症候群)は出産前後で症状が変わることが知られています。出産経験のない人では『下腹部痛、頭痛、肩こり、乳房が張る・痛い』といった身体的な症状の訴えが強いのですが、出産を経験したことがある人では『アレルギー、イライラする、怒りやすい、攻撃的になる、自分をつまらない人間だと思う、健康管理ができない、家族に暴言をはいてしまう』など、精神的・社会的な症状が目立つようです。原因は女性ホルモンの影響だといわれていますが、はっきりしません。PMSの対処法はいろいろありますが、一番の対処法は『自分をPMSだと認識すること』だといわれています。もし、いつも月経前にこういった症状に思い当たるようでしたら、PMSかどうかチェックしてみましょう
産まない人のリスクが上がる病気
キーワードは”エストロゲン依存性
女性の体には女性ホルモンというホルモンがあり、妊娠、出産、月経などをコントロールしています。
そして女性ホルモンにはプロゲステロン(黄体ホルモン)、エストロゲン(卵胞ホルモン)の2つがあります。この2つのホルモンが上手く組み合わさって、月経周期や妊娠が成立します。『エストロゲン依存性』の病気というのは、『エストロゲンだけが高い状態だと進行してしまう病気』ということです。そして、月経周期の一時期にエストロゲンだけが高い状態の時があるので、つまり、生涯に経験する月経の回数が多い=妊娠、出産回数の少ない人ほどエストロゲンだけにさらされている時間が多くなるということになります(妊娠中は、エストロゲン、プロゲステロン両方が高い状態になります)。
ちなみにこう書くとエストロゲンが悪者のようですが、エストロゲンには強い抗酸化作用があり、動脈硬化を防いだりしていますし、骨をもろくしない作用もあります。食欲を抑制し、天然のダイエット作用もあるといわれていたりもします(排卵前に食欲が減る方、わりといらっしゃると思います)。色々な作用があるのですね。