寝たきりのお年寄りを抱えたり動かしたりする作業は、周囲が思うよりずっと重労働。身体が思うように動かせない人の身体は、本人の体重よりずっと重く感じられるものです。したがって、介護する側にとって腰痛は深刻な問題。大阪府立公衆衛生所が施設介護労働者779名を対象に調査したところ「腰がこる・だるい」と回答した人は71.1パーセントにのぼっています。腰痛は一度、発症すると慢性化することが多く、やっかいな疾患。軽視は禁物です。そこで今回は、腰痛防止のための介護テクニックをご紹介しましょう。

腰痛にならない移動介助のコツを知ろう

コツはあくまで、身体に無理をかけないこと!小さな力で効率よく移動させましょう。

◆基本姿勢は・・・   

・足と足の間を大きく広げます。
・膝や腰を曲げ、重心を低くします。

◆お年寄りとの接し方は・・・

・なるべく身体を近づけるようにします。
・身体をねじらなくてすむよう、移動する方向に自分の足を向けるようにしましょう。
・抱きかかえるときはお年寄りの手足を曲げさせ、なるべく小さくなってもらいます。

◆動かすときは・・・

・てこの原理を利用するようにします。
・いきなり垂直方向に持ち上げるのは大変!なるべく水平方向に移動させて。

◆実践編

あおむけから横向きに姿勢を変える
1.頭を支えるようにし、まず顔を向きたい方向に。
2.腕が身体の下敷きにならないよう、胸の上で組んでもらいます。
3.両手で膝を持ち上げます。
4.膝と肩へ手をおき、膝からゆっくり倒してゆきます。
※いったん持ち上げてから横向きにするのは一苦労!なるべく労力をかけないように動かしましょう。

次のページでは予防体操や福祉用具についてご紹介します。