介護/介護保険の手続き・申請

介護予防給付でできること

介護給付とは別に「予防給付」の制度が設けられることとなりました。これまでとは利用できるサービス内容が変わる可能性があります!

執筆者:西川 敦子


介護保険制度の改正で、2006年度から導入が予定されているのが「介護予防」。軽度者を対象に、要介護状態となることを防ぐさまざまなサービスをおこなうものです。
とくに重要な目的とされているのは、生活が不活発になることから心身機能が低下するのを防ぐこと。積極的に体を動かしてもらったり、外出を促したりすることで、自立した心身の維持に努めます。
その際、これまでの介護給付とは別に、「予防給付」の制度が設けられることとなりました。介護給付を受けていた人も、受けていなかった人も、利用できるサービス内容が変わる可能性があります。必見ですよ!



だれが予防給付を受けるの


厚生労働省の小委員会は、「予防給付」の対象となる人の基準や評価方法について、このほど中間報告をまとめています。それによれば、対象者は次の通り。

  • 要介護認定で「要支援1・要支援2」と認定されていた人
  • 要介護認定で「要介護1」と認定されていた人



    ただし、以下に該当する人を除きます。

  • 脳卒中や心疾患、外傷の急性期にある人で医療サービスを優先すべき人
  • 進行性の神経性難病や末期がん患者
  • 意思疎通の困難さが多少見られる程度の認知症で介護が必要な人
  • 精神疾患で理解が難しい人
    ※除外される人は、健康保険や介護保険などを受給します。

    どんなサービスが受けられるの


    これまでの通所サービスメニューのほか、今回の中間報告であらたに追加されたサービスは次の3つ。

    運動機能の向上サービス
    運動習慣をつけ、トレーニングによって筋力などをアップします。

    栄養改善サービス
    適切な栄養バランスのとれた食生活を送れるよう、食習慣を指導します。

    口腔機能の向上サービス
    ブラッシング指導を通して、口腔内の清潔を保ち、感染症を予防します。

    このほか次の3つのサービスがより充実化されます
  • 予防訪問介護サービス
  • 予防通所介護サービス
  • 予防通所リハビリテーション介護サービス

    特徴は、お年寄りの状態に合ったメニューを組み合わせ、心身ともに自立できるようサービスをおこなう点。また、その内容も、あくまで「予防」に重点を置いたものになるそうです。たとえば訪問介護なら、「ホームヘルパーさんに任せきりにせず、見守りを受けながら自分で家事をする」など。

    これまで画一的な感もあったサービスが、ひとりひとりの若さや元気を保てる内容に変わるとしたら――おおいに歓迎したい話ですね。今後の動きも、ガイド記事で見守って参ります!

    【関連ガイドリンク集】
  • 介護保険の基礎知識・利用法
    from All About 介護サイト
  • 【編集部おすすめの購入サイト】
    Amazonで介護用品をチェック!楽天市場で介護用品をチェック!
    ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
    ※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
    免責事項

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます