大塚製薬の製品について触れておりますが、2009年1月現在、ネットでも購入できるようになったようです。ご参考まで (三上彰貴子)
大塚製薬株式会社>経口補水液 オーエスワン®シリーズ、オーエスワン® & オーエスワン®ゼリー
以下、以前の記事です。
文章:赤堀 一仁(All About「薬について」旧ガイド)
前回の記事をご覧になって「それってイオン飲料のこと?」なんて思われた方もいらっしゃると思います。実は、おおざっぱに言ってしまうとその通りです。そして経口補水液の製品は、実はこの春にイオン飲料でも大手の大塚製薬が全国で展開する事になるようです。同じ会社によるイオン飲料と経口補水液のすみわけも気になるところではないでしょうか、両方の違いに迫ってみましょう。
イオン飲料で代用できるの?
経口補水療法の考え方からすると、イオン飲料やスポーツドリンクと呼ばれている製品は、熱中症や嘔吐、下痢、激しい発熱時の脱水症の「予防」などには役立ちそうです。経口補水液に比べて飲みやすくなっているこれらの製品は、電解質の成分が半分以下しかなく、糖分が多く配合されています。結果として、経口補水液に似た働きはあるものの、脱水症状に対する効果の面では劣ってしまいます。ということは、水よりはましですが経口補水液が飲めない状況の時に使うのがよい方法、といえるでしょう。OS-1(オーエスワン)という選択
市販化される経口補水液 |
どこに売っているの
この経口補水液は特定保健用食品でありながら、コンビニやドラッグストアでは見かけることが少ないでしょう。それは、特別用途食品でも病者用食品(個別評価型)というもっとも治療効果が期待できるレベルの製品ということを厚生労働省が認めた製品だからです。(注意:ゼリータイプは病者用食品ではありません)このレベルの製品は医薬品と同じように、利用にあたって医師や看護士、薬剤師などの指導が必要という判断から、保険調剤薬局などで売られるのが推奨されています。前回もお伝えしていますが、心臓や腎臓の異常が心配される人や現在治療中の人は特に注意が必要です。 |
具体的な使い方
・どのくらい飲むの? 乳幼児の場合 1日50~100ml/kgの量を3~4時間かけて摂取します。10kgのお子さんの場合、症状をみながら500ml~1000ml使うことになります。 学童から高齢者を含む成人の場合 500ml~1000mlを1回に200ml(コップ1杯)くらいずつ数回に分けて摂取します。 ・どうやって飲むの? ゆっくり時間をかけて、20mlくらいの量を何度もくり返して飲んでいってください。 |
自分で作る経口補水液
最後に、経口補水液の用意がなかったり、自分で作ろうと言うアクティブな方の為に、ご自分で作る方法をお伝えしておきます。ご利用にあたっては、これまでお伝えしてきた注意事項をご理解の上行なってください。そして利用する上で何かわからない事がありましたら、直接医師や薬剤師に確認してからにして下さい。『経口補水液』簡単レシピ
用意するもの | 分量 |
ボトル | 1000ml |
塩 | 小さじ1/2杯(3g) |
砂糖 | 大さじ4と1/2杯(40g) |
水 | 約1000ml |
※グラム数は用意する材料の種類によっても異なる可能性があり、あくまで目安となります。薬ではなく、吸収されやすい飲料を作る分量ですのであまり神経質になる必要はないでしょう。ご利用にあたってわからないことがありましたら、かかりつけの医師や薬剤師にご相談下さい。
~作り方~
一度沸騰させた水1リットルに対して上記の分量の塩と砂糖を加えてできあがりです。でもちょっとだけこだわるとすれば、塩はすこし高級なもの、砂糖は見つけにくいかもしれませんが、ブドウ糖がいいでしょう。高級な塩にはナトリウム以外のミネラル分が多いこと、糖分は分解をうけてブドウ糖になるので最初からブドウ糖をとったほうが効率が良いという理由からです。でも、手近にあるお砂糖と塩でも大丈夫です。そしてレモン果汁などで飲みやすくしてもいいかもしれませんね。
このレシピを知っていれば、キャンプなどで外出中だったりした時の熱中症や発熱や下痢で脱水になってしまう時に役にたつでしょう。もちろん経口補水液を事前に準備しておいたり、脱水にならないように注意しておく事が基本ですが、緊急事態は突然訪れるもの、思わぬところで必要になった時に思い出してみてください。この情報で脱水によって体調が悪くなる人が少しでも減るといいと思います。
【関連サイト】
・大塚製薬株式会社>経口補水液 オーエスワン®シリーズ、オーエスワン® & オーエスワン®ゼリー
※2009年1月現在、ネットでも購入できるようになったようです
・脱水症に経口補水療法from AllAbout薬について
<注意事項>
・製品などに関する情報は、記事を製作した時のものです。
・記載している会社名、製品名等は各社の商標、および登録商標です。
・特に本文中では、Rマーク、TM マークは明記しておりません。