/ピル(OC)・経口避妊薬

ピルは「プレ更年期」予防に最適!?

女性は生理に関する悩みだけではなく、女性ホルモンの変化からくる色々な症状に悩まされます。イライラ、不安、冷え、肩こりなどの症状は、「プレ更年期」かもしれません。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

40歳代前後のピルのメリットを教えてください

ピルには色々な種類があります。医師と相談して自分に合うものに出会って!
Q:避妊の目的でピルを飲んでいたのですが、今はパートナーもいなくてピルを飲み続けるかどうか悩んでいます。でも、避妊以外にもピルを飲み続けるメリット(副効用)があると聞きました。詳しく教えてください(35-45歳女性)。

A:はい。30代後半から40代の方でしたら、「プレ更年期」にもピルは効果があります。ピルの処方を受けている医師と相談の上、続けてみることをお勧めします。


プレ更年期って何?

女性は、50歳代前後で閉経を迎えます。その頃にホルモンバランス、特に女性ホルモンであるエストロゲンが少なくなることで、体調がすぐれなかったり、うつ状態になったりすることがあります。この時期のことを、皆さんご存知の「更年期」といいます。

「プレ更年期」は、この更年期を迎える10年ぐらい前の期間をいい、30代後半から40代の時期のことです。もちろん人によって様々ですが、まだ更年期ではないのに、それに近い症状が出るのが特徴です。たとえば、疲れやすくなったり、忘れっぽくなったり、生理周期や量が変化したり、いらいらしたり。頭痛、肩こり、手足の冷え、肌のかさつきなど、ちょっと最近変だな?というぐらいの症状が出てきます。
※ホルモンの感受性の違いによって症状が強く出る人、出ない人がいます(つわりの有無と同じような感じです)。

このような症状は、女性ホルモンのバランスが変わるプレ更年期だけではなく、ストレス過剰でも同じような症状が出ることがあります。気になる方は、ぜひ一度インターネットなどで「プレ更年期度」をチェックしてみましょう。


プレ更年期の症状【カラダ編】

プレ更年期には、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が少しずつ減ってきます。このエストロゲンは、お肌や体の新陳代謝・水分量、また自律神経や免疫、内分泌系(骨量やコレステロールなど)などに関係してきます。
そのため人それぞれですが、プレ更年期には主に次のような症状がでてきます。

・生理の変化(周期が短くなったり、量が少なくなったりします)
・急に汗をかく。のぼせる。また冷えを感じる(お風呂に入っても取れないこともある)
・めまい、息切れ、動悸(どうき)を感じる
・疲れやすい、疲れがとれない、だるさを感じる
・頭痛、肩こり、腰痛、また筋肉痛になりやすい
・唾液の分泌が少ない(のどが渇きやすい、虫歯になりやすい、口臭が気になるなど)
・肌の乾燥(むくんでも肌は乾燥している)、膣の乾燥(性行為のときに潤いがなく痛みを感じるなど)
・シミやくすみができやすくなり、取れにくくなる
・爪にすじが入る、割れやすくなる
・髪がパサパサする、白髪や抜け毛が増える
・風邪を引きやすい、口内炎、膀胱炎になりやすい、歯ぐきがはれやすい、外陰部がかゆくなるなど、免疫低下が原因の症状が出てくる

これらをみてわかるように、「女性ホルモンの減少=老化現象」になってくるのです。

※上記の症状は、プレ更年期ではなく、甲状腺の病気や血液の病気など他の病気も考えられます。おかしいなと思ったら自己判断せずに医師に相談してください。

>>次のページでは、プレ更年期のココロへの影響と、ピルの効果についてご紹介します!>>
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