ガスター10について
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A:はい。ガスター10は、胃酸を抑える薬です。以前は、処方せんが必要な薬でした。その後、薬局で市販するために安全性などの研究(治験)をして発売されました。
※このように処方せんが必要な医科向けで使われていたものが、市販されるようになる製品のことを「スイッチOTC」といいます。
ガスター10について
ガスターは、胃酸を抑えますが、そのしくみは、胃粘膜にある胃酸を出す細胞に対して、胃酸が出ないようにさせます。詳しく説明しますと、胃酸は、胃粘膜にある壁細胞(へきさいぼう)という胃酸を分泌する細胞から分泌されます。この壁細胞の表面には、H2受容体という生体内のヒスタミンがくっつくところ(受容体)があります。
このヒスタミンが壁細胞のH2受容体にくっつくことで、壁細胞は胃液を出す信号を受けます。そして、信号を受けた壁細胞は、胃液を分泌するのです。
ガスター10の作用は、ヒスタミンが壁細胞のH2受容体にくっつく前に、壁細胞のH2受容体に先回りをしてくっついてしまいます。
そのため、壁細胞は胃液を分泌する信号を受けないので、胃液の分泌が抑えられます。
壁細胞にあるH2の受容体にヒスタミンがくっつくのをブロックするということで、H2ブロッカー(H2遮断薬)といいます。
同じような作用(H2ブロッカー)の薬として市販されている商品は以下のものがあります。
- アバロンZ(錠剤):大正製薬
- アルサメック(細粒、錠剤):佐藤製薬
- 三共Z胃腸薬(錠剤):第一三共ヘルスケア
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