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胃の痛みに市販薬の効果とは?ガスター10

以前テレビコマーシャルでよく宣伝されていましたがガスター10(テン)はH2ブロッカーが胃酸を押さえる薬です。もともと処方せんが必要な薬でしたが薬局で購入できるようになった市販薬(スイッチOTC)です。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

ガスター10について

薬剤師に相談しましょう
Q:薬局で、胸焼けがひどく胃が痛いことを相談すると、胃酸が多いようでガスター10(テン)をすすめられました。このお薬の注意することはありますか?

A:はい。ガスター10は、胃酸を抑える薬です。以前は、処方せんが必要な薬でした。その後、薬局で市販するために安全性などの研究(治験)をして発売されました。
※このように処方せんが必要な医科向けで使われていたものが、市販されるようになる製品のことを「スイッチOTC」といいます。

ガスター10について

ガスターは、胃酸を抑えますが、そのしくみは、胃粘膜にある胃酸を出す細胞に対して、胃酸が出ないようにさせます。

詳しく説明しますと、胃酸は、胃粘膜にある壁細胞(へきさいぼう)という胃酸を分泌する細胞から分泌されます。この壁細胞の表面には、H2受容体という生体内のヒスタミンがくっつくところ(受容体)があります。

このヒスタミンが壁細胞のH2受容体にくっつくことで、壁細胞は胃液を出す信号を受けます。そして、信号を受けた壁細胞は、胃液を分泌するのです。

ガスター10の作用は、ヒスタミンが壁細胞のH2受容体にくっつく前に、壁細胞のH2受容体に先回りをしてくっついてしまいます。
そのため、壁細胞は胃液を分泌する信号を受けないので、胃液の分泌が抑えられます。

壁細胞にあるH2の受容体にヒスタミンがくっつくのをブロックするということで、H2ブロッカー(H2遮断薬)といいます。

同じような作用(H2ブロッカー)の薬として市販されている商品は以下のものがあります。
  • アバロンZ(錠剤):大正製薬
  • アルサメック(細粒、錠剤):佐藤製薬
  • 三共Z胃腸薬(錠剤):第一三共ヘルスケア


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