日本人に多い消化器系のがんをチェックできるのが大便

大便のチェックポイント
大便のチェックが非常に有効です。
日本人は、食習慣の影響もあり、従来から胃がんの患者さんが多い国です。近年では、ヘリコバクターピロリ菌と胃がんとの関連も解明されつつありますが、この胃がんの時に見られる便の変化があります。

それが、タール便と呼ばれる真っ黒な便です。では、なぜ、胃がんでは黒くなるのでしょうか。これは、実は意外に簡単です。

胃がんに限らず、がん細胞は血管が豊富にある一方で組織がもろいので、比較的すぐに出血します。出血した血液も、食べ物と一緒に小腸から大腸へと運ばれて、最終的には便として排泄されます。

一方、血液の中には、ヘモグロビンという色素が含まれています。ヘモグロビンの原料は鉄ですが、この鉄が消化管を流れていく間に酸化されていきます。酸化とは、すなわち錆びのことですが、鉄が錆びると黒くなります。

もちろん、胃潰瘍のように良性の疾患でも出血があれば、タール便が出ますので、「黒い便が出たら、胃がん」というわけではもちろんありませんが、早期発見のためにも、「黒い便が出たら、医師に相談」ということを心がけておくことが大切です。

大腸の異常は、大便に出やすい

大腸の異常は大便にでやすい
大腸の異常は、大便の変化になって現れます。毎日チェックしておくことと、思いこみを排除することが大切です。
大便についても尿と同様、その出方のチェックは重要です。快便という言葉あるように、すっきり大便が出たときの感じは、まさに、「快」という漢字にふさわしい感覚だと思います。しかし、便が細かったり、下痢と便秘を繰り返したりといった排便の異常は、大腸の通過障害による症状とも考えられますので、長引くようであれば、やはり、医師への相談をおすすめします。

また、近年、自宅のトイレはほとんどが様式になってきていますが、少し注意すると大便の様子を観察することができます。やはり、チェックしておきたいのは、便に血が混じったり、おしりを拭いた紙に血がついたりしていないか、ということです。

大腸がんも、胃がんと同様、出血しやすいので、それらが便に付着することはよくあります。胃がんと違って、出血後比較的すぐに排泄されるので、鉄分が完全に錆びないために、暗赤色と呼ばれる少し黒っぽい赤になることが多いです。

痔でも出血が見られますが、これは、肛門付近で出血するため、鮮血色と呼ばれる、鮮やかな赤色であることが多いです。これは、ヘモグロビンに含まれる鉄分がほとんど酸化されずに出てくるためです。

また、尿と同様、目で見てはわからないが血が混じっていることがあり、これを便潜血と言います。これは、検便の検査でチェックすることができ、健康診断などで行われている大腸がん検診は便潜血のチェックです.血便の場合に避けたいのは、「便に血は混じっているけれど、私は痔の気があるので、おそらく痔による出血だろう」といって放置してしまうことです。

尿にしても大便にしても、何となく恥ずかしいこともあって、受診しづらい面はありますが、病気に恥ずかしいも何もありません。もし、今回の記事をお読みになって、気になることがあれば、是非、お近くの医師の診察を受けられることをおすすめします。



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