がん検診で異常を指摘されてもがんとは限らない!?
がん検診には、通常の診察と異なる事情があるので、異常を指摘されてもあまり心配しすぎる必要はありません。 |
こちらにも書きましたが、検診においては「疑わしきは罰する」というスタンスで望みます。
早期発見、早期治療ががんの治癒に大きく影響することを考えると、少しでも気になったところは、やはり、チェックしておこうというのが、検診の基本であるからです。
つまり、検査結果で、再検査や医師の診察などを指示されていても、あまり心配しすぎずに、淡々と検査を進められることが大切です。
「がんが見つかるのが怖くて、そのまま放っておきました」ということで非常に進んだ状態になってから、初めて医療機関へお越しになる方は、残念ながら、今でもゼロではありません。
不安の影におびえることなく、まずは、指示通りの行動をとっていただきたいと思います。
がん検診を受けた後は、何かアクションを起こすことが重要です
検査結果の如何に関わらず、がんをもたらす可能性のある生活習慣を変えるという、何らかのアクションを起こすことが重要です |
それは、現在までに様々な疫学的調査・研究で明らかになってきている「がんにつながる生活習慣」を是非、ご自身から、遠ざけていただきたいということです。その代表は、禁煙と節酒、それに適度な運動と、過度のストレスの回避ではないかと思います。
喫煙は、種々のがんとの因果関係が明らかにされていますし、過度の飲酒も消化器系のがんに影響を及ぼすことも示されてきています。また、こちらにも書きましたが、がん発生のメカニズムには、交感神経の過緊張状態があることも知られていますので、適度な運動と、過度のストレス回避で、リラックスし副交感神経優位な時間をリズミカルに作っていくことが大切です。
がん検診の結果活用のポイントは、結果が手元に届いた後、その結果如何に関わらず、何らかの行動変容を起こすということです。
「今年のがん検診も何もなかったわ~」と、タバコを一服するということがないように、お気をつけいただければと思います。
【関連リンク】
私達にとって、がんは、非常に身近な疾患になってきました
⇒原因は何? 増加し続ける日本人のがん
胸部レントゲン写真の異常を指摘されても、それは、がんとは限りません
⇒ 健康診断で肺に影があると言われたら