糖尿病/糖尿病食の注意点・注意すべき食品

バーガーとフライポテトで糖尿病(2ページ目)

典型的なアメリカンスタイルのハンバーガーとフライドポテトが2型糖尿病のリスクを高めるという聞き捨てならない研究があります。ハーバード大学医科大学院公衆衛生学部のまじめな調査です。

執筆者:河合 勝幸

牛肉や乳製品の高脂肪が肥満をもたらして、その結果2型糖尿病のリスクを高めるであろうことは容易に想像できますが、今回の研究のユニークなところは真犯人は別にいることを指摘したことです。

バターなどに含まれる動物性の飽和脂肪酸は血中コレステロールを上げるので近年どうも評判の悪いものですが、その飽和脂肪酸ですら2型糖尿病のリスクを高めないようです。
それではアメリカンスタイルの食生活の悪玉は何でしょうか?
栄養学の専門家は『トランス型不飽和脂肪酸』が犯人ではないかと考えています。
トランス型不飽和脂肪酸とは、液状の植物オイルに水素添加して、マーガリンのようなものを作る時に生じる不飽和脂肪酸の形状です。牛の胃や腸にいるバクテリアがこのトランス型を作るので、牛肉や牛乳にも存在しますが、自然界にはそれ程あるものではありません。

フレンチフライポテトを普通の植物オイルで揚げると、いつまでもベタベタしていて、揚げ油も保ちません。トランス型に加工するとオイルが酸化されにくくなって、ポテトもサラサラしています。パンやドーナッツ、ケーキにもよく使われます。ビジネスには好都合なのですが、からだには不都合があるようです。そのメカニズムはよく解明されていませんが、疫学的には『悪玉』です。特にハーバード大学の栄養学の人たちがやり玉に挙げています。
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