境界型って何でしょう?正常とも糖尿病とも言えないグレーゾーンの血糖値の範囲のことです。糖尿病ではないのですから、境界型糖尿病というのはつじつまの合わない話ですが、日本ではなぜかまかり通っている言葉です。
先進国ではもち論、こんな誤解しやすい表現は使いません。WHO(世界保健機関)を始めとして『耐糖能障害』という立派な(?)病名を用いています。

世界の糖尿病研究をリードするアメリカ糖尿病協会は、一般医が『境界型糖尿病』という言葉を使わないようにキャンペーンをはっています。それによると、糖尿病は『妊娠』と同じようにれっきとした事実だというのです。カノジョから「ワタシ、境界型妊娠なの」と言われたらキミはどうする?
あるいは「妊娠気味」とか「軽い妊娠」ではどうでしょうか。
皇室系なら有り得るかもしれませんが、私達には悪い冗談です。
でも、糖尿病では『糖尿病の気(け)がある』なんて平気で口にしているのですよ。

境界型と言われたら、真剣に受けとめてください。おおむね1/3の人は2型糖尿病になり、1/3は境界型のまま、1/3は正常値に戻るとされています。今年の4月25日号のJAMA(The Journal of the American Medical Association)ではオランダの研究者が詳細な報告をしています。
それによると、空腹時血糖値とブドウ糖負荷試験の両方で『耐糖能障害=境界型』だった女性の75%、男性の53%が8年間に2型糖尿病に進行したというのです。