糖尿病/A1C・血糖値管理・血圧計・血糖測定器

高血圧は『最高血圧』に注目!

高血圧のコントロールは『下』の最低血圧の数値が問題だといわれていましたが、『上』の最高血圧の方が死亡の原因に関連深い事が分かってきました。

執筆者:河合 勝幸

昔は『高血圧』といえば血圧の『上』の数値、すなわち最高血圧(収縮期血圧)が心配の種でした。そのうちに『下』の数値、すなわち最低血圧(拡張期血圧)のほうが重要だという考えが一般的になりました。今でもそう思っている人がほとんどです。もちろん、日本だけではありません。世界中の人がそう考えています。医師も高血圧の治療の目標を最低血圧に絞っていました。

しかし、この2年来やはり最高血圧のほうが心臓や脳の病気の死亡率に関連が大きいという研究がどんどん増えています。
アメリカでは既に2000年の春に、NHLBI(国立心臓・肺・血液研究所)が『最高血圧』のほうが臨床的に重要であることをアドバイスしています。年齢に関係なく140mmHg以下に保つよう勧告しました。

『最高血圧』とは、心臓がポンプ作用によって収縮する時にその圧力によって血液を送り出すので、その血圧がもっとも高い状態のものを示します。『収縮期血圧』ともいわれます。高齢者や糖尿病のある人のように、動脈の血管がもろくなって弾力性が失われると心臓からの圧力が動脈壁に直接つたわってしまい、さらにダメージを大きくしてしまいます。

『最低血圧』とは、心臓が拡張して大静脈から心臓に血液が戻ってくる時のことで、動脈内の血圧がもっとも下がった状態です。
拡張期血圧ともいわれます。最低血圧が高いのは心拍の間も心臓や血管がリラックスできないことで、いろいろな原因で末梢血管の抵抗が上がることが原因だと考えられています。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます