A.D.A.M.
足のケアを挙げていくときりがありませんが、そんな時間はとてもないと思わないでください。髪をとかしたり、爪を切るのと同じなのです。
要するに体のケアとして足もお忘れなくということです。足の神経障害は糖尿病合併症の中でも比較的早く表われるものですから、足への気配りの習慣は後にとても大きなご利益をもたらしてくれます。
数週間、意識して足をチェックしてみると、意外と容易に習慣化できるものです。

ハイリスクの人のけがの原因


糖尿病の末梢神経障害のある人、動脈硬化の進んだ人、足に変形がある人、喫煙者、高コレステロールや高血糖の人の足は丁寧に取りあつかうものです。危険は目立たないところに潜んでいるからです。糖尿病者は"いつ、いかなるところ"でも裸足(はだし)は厳禁です。熱くやけた海の砂浜、ガラスの破片が落ちているプールサイド……考えただけでも危険がいっぱいですね。傷口が開いた「けが」はとてもハイリスクなのです。夜中に裸足でトイレに行く途中に、うっかり猫を踏んで爪を立てられてしまい、それが元で足の切断寸前まで炎症が進んだ実話があります。

特定の場所への圧迫もけがの元です。タコやウオノメがあると、正常なら痛みがありますから手当てをしますが、痛みを感じないと放置してしまいます。ウオノメやタコがあると、靴を履いているときはその底部がいつも圧迫されています。指に鉛筆の先を押しつければ血液がストップして白くなるのが分かりますね。ウオノメやタコの底の部分はこうなっているのです。放置すればそこの組織が死んで潰瘍になります。寝たきりの人に見られる"床擦れ"と同じようなことが足に起きてしまいます。
きつい靴、先の尖ったハイヒールも糖尿病のある人には危ないものです。

観光旅行でいつになく歩き過ぎると足が痛くなります。神経が正常なら次の日は無理をしません。ところが神経障害で痛みが十分に分からないと次の日も歩いてしまいます。これも足のけがの元になります。手で触って足の一部が熱(ほてり)があれば炎症のサインと見なしてください。

>>次のページでは、日常生活の注意点についてご紹介します!>>