摂食障害のリスク
インスリンを制限して死亡した女性は同時に摂食障害を起していたことが多かったのです。1型糖尿病の女性は食事とインスリンのプレッシャーでただでさえ健常者に比べて2.5倍も摂食障害になりやすいので、Dr. Weingenとその共同研究者は担当医に「1型糖尿病患者にインスリンを減らすことがあるかどうかを尋ねて、必要ならばメンタルヘルスの専門家に依頼すべきだ」と助言しています。寿命は遺伝や個人の生活習慣が影響します。アメリカの1型糖尿病女性の平均寿命が58歳というのは全員がその頃に死亡するということではなく、同世代の同病仲間が58歳で半分になるということです。
1型糖尿病は子供のときに発症することが多いので、成長期のカロリー摂取や体のホルモン状態でとても血糖コントロールがむずかしいのです。アメリカ糖尿病協会(ADA)では6歳未満の1型糖尿病の目標をヘモグロビンA1C 8.5%未満(日本のA1Cに換算すると8.2%未満)としています。6歳から18歳まではA1C 8%未満(日本のA1C換算では7.7%未満)です。
1型糖尿病の青少年・少女による国際キャンペーンに"Dreaming, Learning and Doing"(夢を持とう、学んで実行しよう)という印象的な言葉がありました。ここに書いた平均余命は過去のものですからね。人生の夢をかなえて平均余命の記録を延してください。
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from All About[糖尿病]
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