日本人でもっとも多い生活習慣病が高血圧ってご存知ですか?血圧を正確に測り、正確な値を知れば、生活習慣病を未然に防ぐことができます。

そこで、今回は血圧を正しく測ることができる方法をご紹介します。

血圧測定のトリビア

原理は100年前から変わりません
19世紀の終わりに、現在使用している血圧測定の基礎を報告したのは、イタリア人のリヴァ・ロッチ[Riva Rocci]。上腕にマンシェット[ドイツ語:manchette、英語:cuff]を巻いて加圧しながら、手首で脈を触診して、脈が触れない時点の圧を最高血圧(収縮期血圧)としました。現在でも、この触診法を用いて最高血圧を確認することができます。水銀血圧計のことをリヴァ・ロッチ式血圧計と呼ぶこともありますね。

20世紀の初めに水銀血圧計と聴診器を用いて、最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)を測定する方法を報告したのはロシア人のコロトコフ[Nikolai Sergeyevich Korotokov]。現在でも、この方法で血圧測定をしているので血圧測定時に聴診器から聞こえる音をコロトコフ音と呼んでいます。

血圧測定の歴史は100年。高血圧という概念ができて50年くらい。高血圧治療の歴史は50年経過していません。

最近、デジタル自動血圧計の普及が家庭での血圧測定を簡単にしました。家庭血圧という考えは、血圧測定が始まって100年経過した最近の考え方なのですね。

逆白衣高血圧って何?

病院や診療所で測定すると血圧が高くなるのがいわゆる白衣高血圧です。高くなる理由は、医師や看護師を見て緊張するためともいわれています。一方、喫煙者や降圧剤服用者などで、病院で測定すると本来の血圧より低めに測定されてしまうのが逆白衣高血圧[仮面高血圧]。

喫煙者の場合は外来受診の待合室では喫煙できないので、一時的に血圧が低下します。降圧剤を服用している人では朝に服薬してから受診すると、薬が最も効いている時間に血圧測定をすることになります。

逆白衣高血圧[仮面高血圧]は放置しておくと、心疾患や脳卒中の危険因子となることが最近判明して来ました。とはいっても、逆白衣高血圧は家庭血圧測定を実施しないと確認することができません。

上腕式デジタル自動血圧計購入のススメ

物理の法則から考えると管[血管]を流れる流体の圧力を測定するには、管[血管]の中に測定器を入れて測定するのが正しい方法です。実際、この直接法(観血法)は病院での循環器系の検査時や全身麻酔の手術中に用いられています。

しかし、通常の診療では血管を傷つけない間接法(非観血法)を用います。これに用いる血圧計には、水銀式血圧計、アネロイド型血圧計、デジタル自動血圧計があります。水銀式血圧計は水銀柱の目盛が縦方向についた一番良くみかける血圧計です。アネロイド型血圧計は丸いアナログ目盛りがついています。家庭用で通常使っているのがデジタル自動血圧計です。

デジタル自動血圧計は測定する部位により、指式血圧計、手首式血圧計、上腕式血圧計に分れます。病院での血圧測定は通常は上腕にマンシェットを巻いて実施します。そこで、家庭で病院での血圧に近い値を測定するには上腕式デジタル血圧計を使うことをお薦めします。通信販売で6000円~20000円の範囲内で入手可能です。

早朝血圧を測定することが大切

家庭血圧測定は朝と夜の測定が薦められています。しかし、夜の測定は、食事時間、飲酒、入浴などを考慮すると条件を一定にすることが困難です。そこで、早朝血圧を測定しましょう。

起床後にトイレットに行きます。座って測定準備をします。深呼吸をして呼吸を整えてから測定を初めて下さい。測定は起床後1時間以内に実施しましょう。そして、血圧測定後に飲み物、朝食を取るようにしましょう。薬やサプリメントも測定後に取りましょう。

建物の構造の関係でトイレットに行くと寒暖の差があったり、階段の昇降がきつかったりした場合などは、ベッドや布団で測定しても大きな問題ありません。大切なことは、起床してから測定までの条件を一定にすることです。忙しい朝ですが、5分早く起きれば早朝血圧の測定が可能です。

家庭血圧の基準値

家庭血圧の基準値は病院での外来血圧の基準値と違うので注意が必要です。

正常血圧は125/80mmHg未満。高血圧は135/85mmHg以上。血圧は測定条件で変動します。数回の測定で基準値を外れたからといっても、外来を直ぐに受診する必要はありません。最低でも一ヵ月ぐらいは測定を続けましょうね。

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