▼ 統合失調症-現実と非現実の狭間で

今まで、2回にわたって、統合失調症の具体的な事例についてお話をさせていただきましたが、今回は、統合失調症の治療とその問題点について解説していこうと思います。

=統合失調症の具体的な事例=
妄想と戦う天才トランペッター
私は盗聴されている…本当?
統合失調症は、10~20代で発症し、特徴的な症状は、妄想、幻聴で、現実と非現実の区別がぼやけてしまいます。
今回はその治療についてお話いたしますが、皆様は、心の病気の治療と言うと、どのようなイメージがおありですか?
・お薬をのむ
・悩みについてカウンセラーに相談する
…などでしょうか。
統合失調症の治療は、お薬を飲むのが主体で、妄想、幻聴などの精神症状をコントロールします。


▼ 妄想、幻聴が生じる原因はどこにあるのでしょう?
どうして、「私は狙われている」といった妄想が生じたり、ありもしない声が聞こえてくるのでしょうか?

・仕事が眠る間もないほどハード過ぎる
・心が壊れてしまうような辛いことが起こった …etc.

以上のことは、病気発症のきっかけとなります。
しかし、妄想、幻想が生じる直接的な原因は、脳内のドーパミンと呼ばれる神経科学的な物質のバランスが崩れたことによります。
バランスが崩れる原因は、いろいろな要素が複雑に関わっていますが、本人の持って生まれた素因に加えて、心理的負荷が加わった為です。
薬によって、この乱れたバランスを元に戻して、妄想、幻聴といった精神症状をコントロールします。


▼ 治療における問題点は?
抗精神病薬を飲むと、副作用が出ることがあります。
「口が渇く」、「便秘」などの軽いものから、「体がかたくなる」、「手が震える」といったものまで副作用の発現の仕方は人によって様々です。
副作用のために、薬を飲むのをやめてしまう方がいらっしゃいますが、服薬の中止は、精神症状の再発につながってしまいますので、服薬のスケジュールを守ることは、症状のコントロールに非常に重要です。


▼ 新しい薬は、従来、治療の難しかった統合失調症の症状にも有効!
妄想、幻聴といった症状は、統合失調症の急性期の精神症状で、陽性症状と言われ、抗精神病薬によって良くコントロールできます。
一方、統合失調症では、「やる気が出ない」、「会話が少なく自閉的になる」といった精神的エネルギーの低下による症状も、特徴的で、陰性症状と言われています。
陰性症状は従来の抗精神病薬では、治療が難しかったのですが、陰性症状にも効果のある新しい薬も出てきています。


▼ 治療はお薬だけでなく家族や周囲のサポートも大事!

統合失調症の治療は、薬を飲んで、症状をコントロールするだけでは、十分とは、言えません。
患者さんが、社会へうまく適応できるように、家族や周囲のサポートが、不可欠です。


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