低血圧で肩こりになるって本当?
肩こり、頭痛、倦怠感などの様々な不調…ひょっとしたら低血圧の症状かもしれません
今回は、あなたの不調にもあてはまるかもしれない、低血圧と肩こりの関係について解説します。
「夏バテ?」と思うかもしれませんが、血圧が関係していることがあります。
気温があがり始める頃から、夏の暑い時季にかけて、特に体調が悪くなることがあります。そのような原因として考えられることの1つに「低血圧」があります。低血圧は、病気が原因のもの、寝た状態から立ち上がるとおこるもの、原因不明のものとに区別されています。
その中でも、肩こり、頭痛、めまい、疲労感に関わるのは、原因のはっきりしない低血圧です。低血圧でも、つらい症状が無ければ問題ないと言われていますが、症状がある場合は病院で診察を受けましょう。診察を受け、病気が潜んでいなかった場合は、次の症状チェックをしてみてください。
いくつ当てはまる? 低血圧の症状
原因のはっきりわからない低血圧を「本態性低血圧(ほんたいせいていけつあつ)」といいます。血圧を測定した時に上の数値(収縮期血圧)が100~110mmHg以下の場合に低血圧と言われています。本態性低血圧の場合は100mmHg未満が多いようです。このような血圧の時に見られる症状があるのですが、いくつあてはまるでしょうか?- 肩こり・頭痛・めまいなどの症状がある
- 食事の量が少なく、たくさん食べると胃がもたれやすい
- 姿勢を良くしても、肩がこりやすく、目も疲れやすい
- 手足が冷える
- 身体がだるく、疲労しやすい
- 寝つきが悪い・朝なかなか起きられない
血圧が低くて、あてはまるものが1つ、または複数ある場合、それは、低血圧による体調不良かもしれません。
気温が高くなると、どうして肩こりになるの?
重要視されている血圧の上の数値は、何を表しているのでしょう?それは、心臓が縮み血液を全身へ送り出す時に、血管の壁にかかる圧力です。この時、大きな圧力がかかるのですが、低血圧の場合は、この押し出す力が弱く、血管への圧力も低いということなのです。肩こりになりやすいのは、血液の流れる力が弱く、血行が悪くなる傾向にあり酸素も行きわたりにくくなるためです。気温が高くなると、身体の血管が広がるのですが、広がった血管に対して血液の流れる力が弱いため、さらに血行不良となり、肩こりや倦怠感などの症状が強くなることがあります。
低血圧のツライ症状をやわらげるポイントとは?
「え?こんなこと?」と思うほど耳慣れた内容なのですが、低血圧の人は、とくに取り入れていただきたいポイントです。1. 身体を冷やさず、温めよう!
- 冷房をつけたまま眠らないようにしましょう。
- 寝る前に部屋を冷やしておいたり、扇風機で空気を循環させるのもよいでしょう
- 食事制限などでのダイエットは避け、たんぱく質もしっかり摂りましょう。栄養バランスが大切です!
- 眠る直前には、脳も体もリラックスできているようにしましょう
- 早目の時間帯に布団に入るように心がけると、起床が楽になっていきます
3. 日常生活の中で、身体を使ってみよう
- エスカレーターではなく階段を使う
- ウインドウショッピングをして、楽しみながら歩く
- なるべく座りっぱなしにならないように、なるべく席を立つ機会をつくる
- テレビをみながらストレッチ・足踏み運動など
4. 温めるからといって、無理な長湯はダメ
- 入浴温度にも敏感なので、自分にとっての適温で、身体が調子の良い時間だけお風呂に浸かりましょう
- ストレスがたまると、胃が不調になりがちな低血圧の人は、影響を受けやすいので注意が必要です
- ストレスは、体の力が抜けない状態をつくり、肩こりや頭痛の症状を悪化させることがあります
低血圧の症状は、生活のリズムやストレス、環境などに影響されやすいといわれています。肩こりや倦怠感が続くと、本人はツライのですが、周囲にはなかなか理解してもらえません。多忙な毎日だと、なかなか難しいのですが、なるべく上記のポイントを思い出して、低血圧の症状が出ないように心がけましょう。