★先生ご自身のこと
1)先生はなぜ不妊専門医になられましたか?経緯など教えて頂ければ幸いです。
京都大学に入局して2年の研修の後、一般病院で産婦人科臨床医として6年の経験を積み1982年に大学へ再び帰り現熊本大学教授の岡村先生の指導下に排卵現象に関する研究と不妊治療の臨床を始めました。83年、日本の体外受精のリーダーである森教授が教室主任に着任され京都大学で体外受精が始まりました。その草分け期に大学での体外受精プログラムの立ち上げを経験し、また大学での研究や臨床も不妊治療に関するものだったのが不妊治療に関心を持っていった始まりです。88年に北野病院でのIVFプログラムのたちあげを行い、94年に不妊治療専門クリニックを開業し現在に至っています。
2)今までに何名ぐらいの成功例がありますか?
正確に数えた事がないので・・・。1994年に開業して9年半が経ちます。毎年平均300人くらいの方が妊娠されていますから約3000人になると思います。このうち体外受精による妊娠は1/3強です。
3)代理母やエッグドナーに関してのご意見をお願い致します。
自分の子供を得ようとするなら子宮に問題のある人には代理母、卵子に問題がある人にはエッグドナーが必要になるとおもいます。このような治療を希望する方が日本でも治療できるような仕組みがあってもいいように思います。
いまこの問題に関して法制化が進められようとしています。これも当然の流れとは思うのですが本当に自分の子供をほしいと思って悩み苦しんでいる方が多くいらっしゃるのは事実です。法制化を進めるのは結構と思いますが不妊症で悩んでいる方々の気持ちを汲んだ法律をつくっていただきたいと思います。
マジョリティの正義や価値観がいつも正しいとは限りません。マイノリティの権利が守られてこそ、良い社会なのではないでしょうか?
4)患者さんに向けてメッセージがあればお願い致します。
妊娠できる時期には限りがあり不妊治療は時間との勝負ともいえます。若い時ほど有利なのはいうまでもありません。不妊治療は将来の家族をどのように計画するのかという治療と思います。こういう観点からも考えて治療を受けていただきたいと思います。
一方、医療関係者は最小限の治療で妊娠していただけるように努力する義務があると思っています。
パート2に続く。
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