今回は新刊書「産まない理由」を書かれた葉石かおりさんにインタビューをさせて頂きました。葉石さんと言えば「おひとりさま向上委員会」とすぐに出てくるくらい、おひとりさまの飲食についてのスペシャリストですが、今回は女性の立場から取材を行い、社会的なテーマにチャレンジされました。この日本人の産まない理由を取材した時の裏話やその理念を語って頂きました。
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インタビュー


(池上)
この本を書いたきっかけを教えてください。

(葉石)
自分の友人や近しい人を見渡して、自分を含め30~40代の産み時の女性が子供を産んでいない状況があります。そして世の中を見てもそれが普通ですよね。まずそれに疑問を持ちました。

そして自分自身も本の中に書きましたが妊娠・流産経験があり、その時に子供を産むということが怖いと思うようになりました。それはこんな社会でちゃんと育児できるのか?というような社会的な不安もありますし、失職するのではないかという不安もありました。

例えば、育児して帰っても元のポジションに戻れるのか?と言ったような事です。でもこういうことを考えている人は非常に多いのではないかとも思いました。

また、育児の補助をしてくれる両親が身近にいたり、夫の収入だけで食べていけるといったような経済的に恵まれている方は産めるけど、恵まれていない方はどうなるの?と言った疑問が生まれ、もう一度「何で子どもを産まないのか」という根本的に立ち戻って考えてみようと思ってこの本を書きました。

(池上)
本を書いてみて気がついたことはありましたか?

(葉石)
そうですね、今回の産まない方々を取材していて高学歴の方が多いことに気がつきました。彼女たちの特徴は企業戦士だった父にあこがれているケースが多いということです。

今までのパターンで考えるとお父さんのような人と結婚したいというコメントが考えられますが、そうではなくお父さんのようにバリバリ働きたいというマインドに変化しているということです。父親が仕事上の事柄で娘について自慢するというような感じですね。だから「仕事>子供」になっているのです。

また今の時代は核家族化が進んでおり、周りに子育ての経験がない人が増え、子育ての良い部分よりも悪い部分が誇張される風潮があるぐらいです。そして、独身者のおしゃれでカッコよいライフスタイルがあこがれになっている部分もあります。これはそうした部分ばかりを取り上げるメディアにも責任がありますよね。そうしたことも理由のひとつでしょうね。

それから忘れてはいけないのが国の施策です。男女雇用機会均等労働法が出来てから女性の活躍する場は増えてきていますが、反面、それをサポートする社会的な体制(託児所・不妊治療サポート・母子家庭へのサポートなど)が整っていないと言えるかと思います。ビジネスの世界では進んでいるのに社会的なサポートはまだ昭和のまま、変わっていない、そんなイメージですね。