この数十年の間に医療技術が格段に進歩している事は皆さんも周知のことです。特に生殖医療に関しては1978年の体外受精の成功、1992年の顕微授精の成功という2つの画期的な発明によって、驚くべき進化を遂げました。それまで妊娠をあきらめざるを得ない卵管因子の不妊や極端に精子の少ない場合の不妊治療においても妊娠できるようになりました。
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科学が進歩したとはいえ、卵子や精子は作ることはできません。

不妊治療を専門に行われている医療機関ではこの30年の間、卵子をいかにうまく採卵し、そして受精させ、うまく培養させること、そしてそれを確実に妊娠に結び付ける研究を進めてきました。

身体の外部でそのような技術が進歩し、成績を上げてきた事は人間の叡智であり、称賛に値すると思います。

ただ、ここまで医療が進んできたとはいえ、卵子や精子を作るのは卵巣であり、精巣であり、それを人工的に作るなど出来るわけもありません。

しかしながら、オールアバウトの投書でもしばしば見られるのが医療機関によっては「健康と卵子の質とは関係ない」と言われる事があるようです。これはある意味、医療機関側がある意味、「専門バカ」になっている状況を示す一つの現象だと感じています。

卵子は胎児の時に数が決まっており、それが年を経るごとに徐々に減っていくという話を聞いた事がある方も多いでしょう。その通りで月経毎に減っていくわけですが、その卵子がどのようにセレクトされて、一つだけ大きくなっていくのか?それすらまだ理由がよくわかっていません。

また、そのセレクトされていく過程において卵巣内では常に血流は盛んに流れており、周りの細胞は細胞分裂を盛んに行っているはずです。また、未知の細胞間コミュニケーションをサイトカインなどでやり取りがなされているのです。これはある意味、健康状態に左右される部分が大きいのではないかと思うのです。

次ページでは健康と卵子精子への影響についてお伝え致します。