日本人の4人に3人が経験者?意外と多い「痔」のお悩み

女性のお腹

痔は男性に限った病気ではありません

実は最近、若い女性に「痔」が増えているそうです。とってもデリケートなところにあるのでなんとも聞きにくい病気ですが、なんと日本人の4人に3人程度が「痔」の経験があるともいわれており、実は意外とポピュラーな病気なのです。

そこで、痔に関する基礎知識や原因、予防・治療法と気になる診察方法について解説します。

そもそも「痔」とは 

痔は大きく分けて三種類
痔はわずか3cmくらいにできる肛門の病気の総称です。大体、代表的なものは3つです。まずは右の図をご覧ください。

痔を理解するための一つのポイントになるのが、肛門には歯状線という場所があって、それより上では痛みを感じないということです。そんなわけで痛みのあるなしで病変の大体の場所がわかります。

それでは3種類の痔についてもう少し詳しくご説明します。

1つ目は俗にいう「切れ痔(裂肛)」。その名の通り、肛門が裂けて傷つく病気です。大体固い便が肛門を通過するときに起こります。そんなわけで便秘しがちな20代の若い女性に一番多いのがコレ。歯状線の外なので痛いです。

2つ目は「いぼ痔(痔核)」。肛門の周りは静脈が豊かでうっ血しやすく、いぼのような静脈瘤ができてしまうのです。妊娠、出産で発生、悪化しやすく、女性も30~40代になるとこちらのタイプの痔が多くなります。ずっと座っている、立っているなど、同じ体勢が多いお仕事の方は要注意です。ちなみに、いぼ痔はできる場所によって内痔核と外痔核の2種類に分かれます。

「内痔核」は歯状線より上(内)にあるものです。いぼ痔といえばほとんどがこちらです。歯状線より上なので痛みを感じないのですが、だんだんひどくなってきて、垂れ下がってきたり、便に押し出されて出っ張ってきて炎症をおこしたりすると痛みが出現します。そのため「痛くないけれど、トイレットペーパーに血がつく」といったものが典型的な症状です。

「外痔核」は歯状線より外にある血豆みたいなものだと思ってください。ゴルフのスイングのいきみなどで発生することが多いようです。時には激痛を起こしますが、お薬が効きやすいのも特徴。

そして3つ目が「痔瘻<ろう>(あな痔)」。これは、肛門周辺がばい菌で化膿して、ついにはあな(瘻孔)を作ってしまうパターンです。

もしかして痔と思った時の症状セルフチェックシート

痔の症状もさまざまです。一度下の表でチェックして見ましょう。
いくつか当てはまる方は、もしかしたら「痔」主かもしれません。

□排便痔に痛みがある
□排便した後にじわじわした痛みがのこる
□排便時に血が出る(便に血が混じる、紙に血がつくなど)
□排便後、残便感がある
□便が前よりも細くなってきた
□おしりに何か挟まっているような違和感がある
□肛門の周りにイボみたいなものがある

いかがですか?

ただし、怖い話ですが、たとえば大腸がんでも痔によく似た症状が起こります。症状が1~2週も続くようなら一回お医者さんにかかってくださいね。

便通の乱れとおしりのうっ血……「痔」の原因とは

「痔」はただ単に「肛門の病気」なので、実はタイプによって原因がちょっと違うことがポイントです。

切れ痔の原因はなんといっても便秘です。便秘になる→硬くて太い便がでる→肛門が切れる→痛い!→痛いので排便を我慢→便秘になる
という悪循環にはまってしまうのです。ここでダイエット、偏食、ストレスなどで便通が乱れてしまうと悪循環に拍車がかかってしまいます。下剤を使うダイエットも便秘、下痢を繰り返すことになり、おしりに負担がかかるので注意してくださいね。

そしていぼ痔は静脈のこぶなのでおしりのうっ血が主な原因。ずっと椅子に座っているお仕事や、立ち仕事など、同じ姿勢を長時間続ける仕事は血の流れが悪くなり、おしりのうっ血の原因になります。また、腰やおしりを冷やすとうっ血がひどくなりますので、下半身は冷やさないようにしましょうね。

あな痔はばい菌なので、お尻を清潔にしておくことが重要です。とくに下痢をしがちな人は、悪化の原因になるので気をつけて下さいね。

次のページでは、「痔の予防・対処法と気になる診察方法」について解説します。