認知症(痴呆)の根本治療はムリ――そうあきらめてはいませんか?しかし、認知症のなかには手術で治せるものもあるのです。もしかしたら、その症状も治療次第では回復するかもしれませんよ?!






認知症というと、まっさきに思いつくのがアルツハイマー病。しかし、じつはアルツハイマー病は認知症(痴呆)の50パーセントを占めているにすぎません。

(出典:マガジンハウス Dr.クロワッサン「してみてわかった介護のコツ」)

だから、“「ボケ」イコール「アルツハイマー病」イコール「治らない」”はまったくの誤解。下のように手術で治すことのできるものもあるので、あきらめず病気に向き合ってみましょう。

手術で治せるタイプ

特発性正常圧水頭症
脳虚血
慢性硬膜下血腫
脳腫瘍


特発性正常圧水頭症とは


頭蓋のなかに水がたまってしまい、脳室が拡大する病気。じつは、脳はつねに髄液という液体に浸かっています。この髄液は脳室でつくられており、脳や脊髄周囲を循環しています。

ところが、何らかのトラブルでこの循環がとどこおること、脳室が拡大してしまうのです。いってみれば、貯水タンクがぱんぱんに膨れ上がった状態となるわけ。こうなると、髄液の循環・吸収が阻害されたり、脳圧が高くなるなど、脳にはさまざまな問題が起こってきます。

くも膜下出血や髄膜炎をわずらったあとに起こりがちですが、お年寄りの場合は、原因がよくわからないままに、脳室が拡大していくケースがあります。そこに髄液がすこしずつ貯まってゆき、やがて深刻な症状へと発展するのです。

特発性正常圧水頭症の3大症状は、「歩行障害」「認知症」「脳失禁」。この3つが見られるようなら、病気を疑ってみましょう。とくに、ちょこちょことしか歩けなかったり、なかなか第一歩が出なかったり、またはいったん歩き始めると立ち止まれず、突進していってしまう――こんな歩行障害がある場合は、可能性大です。



髄液の流れをよくするためのバイパス手術「シャント術」をおこなえば、歩行障害などの症状はかなり改善します。ただし、ボケの症状については、初期のアプローチがカギ。早期に治療するほど、回復効果が高いので、「オヤ?」と思ったら、すぐに専門医に診せるようにしましょう。

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