毎日続けたい、顔色・むくみのセルフチェック

鏡を見る女性

顔色やむくみでわかること

毎日見ているようで、意外と見ていない自分の顔。一般に顔の皮膚はからだの皮膚と比較して厚さが薄いので、血行状態に左右されやすく、体調が悪いと、顔色が悪く見えたりします。「いつもより顔色が悪い……」「何だか少しむくんでいるかも……」というように、小さな変化に気が付くことは、体調管理の上でとても重要なことです。

顔に表れる病気のサインとして特にわかりやすいのが毎日の「顔色」と「むくみ」。それぞれが起こる原因と、考えられる病気、特徴的な症状を解説します。

顔色でわかるよくある病気:貧血と黄疸

■顔色が青白くなる貧血
貧血になると血液中の赤血球が足りなくなるため、顔色が青白くなります。若い女性によく見られるのは「鉄欠乏性貧血」といって、鉄分不足によるものですが、比較的年配の方で貧血になる場合は体のどこかで慢性的に出血が起こっていることがありますので、気になる場合は、血液検査で本当に貧血かどうか調べてみる必要があります。

貧血のほかの症状としては、息切れや動悸、下瞼をアッカンベーの状態にした時に見える結膜の赤い部分の赤みが薄くなるなどの症状があります。

■顔色が黄色っぽくなる黄疸
顔色が黄色くなる「黄疸」という症状があります。黄疸とは、血中のビリルビンという色素が増加して、全身の皮膚や粘膜に過剰に沈着すると起こります。でも日本人は黄色人種なので、程度が軽いとわかりにくいことも多く、その場合は白目の部分が黄色いかどうかで判断します。

主に肝臓や胆道の病気、血液が壊れる溶血性貧血などでおこりますが、一部体質性のものもあります。どちらにしても、目で見てわかるほど皮膚や白目が黄色くなったら、一度検査する必要があります。

ちなみにみかんの食べすぎで皮膚が黄色くなるのは「柑皮症」と言われ、みかんに含まれるカロチンという色素によるもの。黄疸とは全く別ですからご安心を。

むくみでわかる病気のサイン

むくみというものは、簡単にいうと、皮下に余計な水分がたまってしまった状態のことです。皮下には毛細血管やリンパ管が張り巡らされていて、それらから細胞へは酸素や養分が、細胞から血管、リンパ管へは老廃物が受け渡しされています。

血管と細胞の間を受け渡しするのが細胞の周りにある細胞間液。この細胞間液が何らかの原因で一時的に増えるのが「むくみ」なのです。医学的にはむくみは「浮腫」といいます。以下に、病的なむくみとそうでないむくみを大まかに分類しました。

■病的なむくみ
  • 心臓の病気
    血液を送り出すポンプの役割をする心臓が弱くなると、血液がうまく心臓にかえってこれずむくみが起こる
  • 腎臓の病気
    血液をろ過して、いらない成分を尿として排泄して、必要な成分を再吸収するという役割を担っている腎臓が悪くなると、体に水がたまりむくみがおこる
  • 甲状腺機能低下症
    甲状腺というのどにある臓器がうまくはたらかなくなる
  • 肝臓の病気
    肝硬変が進行してしまった場合
  • のんでいる薬の影響
  • 特発性浮腫
    上記の原因にあてはまらない、比較的中年女性に多いむくみ。立位で悪化し、夕方と朝で体重差が1.5kg以上もある
  • クインケ浮腫
    眼や口の周りに突然おこるむくみ。アレルギーの一種ともいわれるが原因は不明。数時間でもどることがほとんど

■病的なものではないむくみ
  • 女性の生理直前のむくみ
    月経直前1週間前~月経までは女性ホルモンの一種である黄体ホルモンに水分をためこむ性質があるため
  • 妊娠(とくに妊娠後期)
  • アルコール
    お酒は血管内脱水といって、血管の中には水が無いのに、血管の外に水が染み出してしまう状態を作り出すのでむくむ
  • 塩分の摂りすぎ、ビタミン・ミネラル不足
    特にカリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB1の不足でむくむといわれる。ビタミンB1不足はいわゆる脚気ですが、現代ではアルコールや清涼飲料水の飲みすぎ、インスタント食品のとりすぎなどからおこることが多く、まれですが心臓に障害が起こって救急車で病院に運ばれることもあるのでお気をつけを。

病的なむくみとそうでないものの見分けはなかなか難しいですが、特に1週間以上続いていたり、体重が急激に増えたり(たとえば1週間に2kgなど…)、いきなり尿量が減ったり、血尿が出たり、脈がとんだり、胸が重苦しく感じたりと、何か他の症状があるときは病院への受診をお薦めします。

顔に現れる病気のサインは、今回紹介した例以外にもいろいろあります。自分の顔をよくチェックして「何かがいつもと違う」ということに気づけるようになることが重要ですが、逆に毎日見ていると気づかない変化もあります。できればいつもかかる医療機関をかかりつけ医に決めておいて、そこに相談するのが良いでしょう。

その他、むくみに関連して「病のサイン?見逃してはいけない足のむくみ」も併せてご覧下さい。

■参考文献 
・「内科学」 朝倉書店
・「今日の治療指針 2006」 医学書院
・「内科外来診療マニュアル 第3版」 医学書院

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