自分のキャリアや経験を整理するとき、社会に出てからこれまで従事してきた業務や職種を抜き出してみるのは有効な手段ではありますが、ただ業務内容をおおざっぱにとらえるだけではあまり意味がありません。
どんな業務でも、ただ一つの動作をしていれば済むということはなく、いろんな要素から成り立っています。パソコンに向かって文章を書く、電話する、会議に出席する、来客に応対する、同僚と仕事の打ち合わせをする、資料を探す、資料を読む、データを分析する、などなど。
そこで、それぞれの業務に従事していたときに、自分は実際にどんな作業をしていたのかを抜き出してみます。たった1日の仕事を考えてみるだけでも、出社してから退社するまで、いろんな作業を行っていたことが思い出せることでしょう。ある日は1日中内勤、日によっては外勤もあるといった具合に変化が大きい業務では、1週間程度まで範囲を広げて仕事内容を思い出してみてください。
作業の抜き出しが終わったら、次に、それぞれの作業について、自分はそれが得意だったか、不得手だったか、あるいは好きだったか、嫌いだったかをチェックしてきます。最終的に、得意・好きだったこと、不得意・嫌いだったことを整理してみましょう。
このスキルチェックを通じて、自分がどんな作業に向いていて、また、どんな作業を楽しくやれていたのか、あるいは逆に、どんな作業がイヤだったかといったことが見えてくるはずです。
次ページに、参考として一般的な作業を列挙してみました。実際には、もっとたくさんの要素が挙げられるでしょう。各自、ご自身の経験に即して、作業項目を付け加えるなり、削るなりしてチェックリストを作成してください。