専門職などで、特定の業務以外に経験がないという人はいいのですが、総合職としていくつかの職種、業務を経験している人の場合、経歴の記述の仕方を工夫する必要があります。
ポイントは、応募職種に直接関係するキャリアに重点を置き、そうでない経験に関しては、極力抑えた記述にすることです。たとえば、A業務に5年、B業務に2年従事した経験がある場合、そのままではどうしてもA業務におけるキャリアについての記述が長くなりがちですが、応募職種に直接生かせるのはB業務の経験であるという場合には、あえてA業務については簡潔にすませ、B業務での経験についてより詳細に触れるなどしてスペースも増やし、Bの経験を目立つようにするわけです。
直接にはかみ合わないA業務の中にも応募職種に生かせる部分はあるはずですから、その共通点を見出してアピールする工夫も必要です。
技術職・専門職に適した4つの形式
いろんな職種を経験した人に年代を追って書く編年体式
職務経歴書のもっとも一般的なまとめ方は、過去から現在まで年代を追って、配置転換、資格取得、昇進、表彰など状況の変化が生じたときを一括りとして綴る編年体形式です。何年何月にどこそこに入社し、何月からどこに配属され、そこでこれこれの業務にタッチしたなどと、職歴の年表を作るような形で、その期間の配属先や業務内容をまとめていきます。
この形式は、書き手の側にとっても比較的まとめやすく、かつ、読み手にとっては、各職務にどれくらいの期間携わったのかが一目でわかるという利点があります。従事した期間などから、技術の習熟度も測りやすいといえるでしょう。
ほとんどの職種に応用できますが、社会経験が浅い人や技術職や専門職でずっと一つの部署にいて、異動したこともないという人には不向きです。
開発業務などに携わっている人に
業務を一覧表にする形式
編年体形式は、ほとんどの職種に応用できますが、社会経験が浅い人や技術職や専門職でずっと一つの部署にいて、異動したこともないという人には不向きです。
そこで、同じ業務にずっと従事している人には、携わったプロジェクトを一覧表にする形式がおすすめ。たとえばソフトウエア技術者であれば、プロジェクト名、クライアント、システム内容、開発規模、使用機種、使用言語、役割などを項目立てて、表にしていくわけです。
プロジェクトの期間を併記して、古いものから順に示していけば、ステップアップしてきた経緯も読み取ってもらえます。
入社時期や配属先などの職務経歴については、編年体形式で簡潔に示しておくといいでしょう。