商品知識など予備知識を頭に入れよう
これまで経験してきた業界、仕事とは違う業界・仕事に転職するという場合は、新しい会社での仕事に関する予備知識を蓄え、入社に備えることも忘れてはなりません。若い人で、未経験者でもOKということで入社したのであれば、ある程度まで時間をかけた体系的な研修も期待できますが、20代後半にもなれば、異業界、異職種からの転職者に対しては、その経験を生かした新しい発想に期待することはあっても、潜在能力に期待して採用し、入社後に教育するなどということはまずありません。仕事の進め方、必要な知識は、仕事を通じて自ら体得していかなければならないわけです。
同じ転職者の中には経験者も交じっています。そんな彼らと同じ土俵で仕事をすることになるわけですから、一日も早く彼らに追い付くためにも、せめて基本的な知識くらいは出社前に身につけておく必要があるのです。
これまでの経験を生かして転職する場合でも、転職先での業務内容や商品など未経験の分野があるはずですから、前もって資料を入手するなどして、新しい仕事に備えましょう。
ライフプランを考え直してみる
転職は人生の一つのターニングポイントとして、自分の来し方行く末を考えるうえでもいいきっかけとなります。この機会に、以前の会社での自らの行動や周囲からの評価を反省し、新しい会社での行動指針を立ててみましょう。日頃は仕事に追われてなおざりにしてきたことも、この機会にしっかりと考えをまとめておきます。そうすることで、新しい会社でどう行動すべきか、どんな目標を持って仕事に向かうべきかなど、いろいろプラスになる発想が出てくるというものです。
提出すべき書類を準備しよう
新しい会社に入社すると、2、3日のうちに、雇用保険被保険者証、年金手帳、源泉徴収票などの提出が求められます。会社によっては健康診断書や卒業証明書、住民票の写しなども必要です。必要書類と各書類の有無を確認し、求められたらすぐに提出できるよう、用意しておきましょう。「身元保証書」を必要とする会社では、入社後数日のうちに所定の用紙を渡され、保証人から署名、捺印をもらって提出するよう求められます。その場になってあわてて保証人を探すことにならないよう、前もって身元保証書が必要かどうかを確認し、保証人として予定する人からの承諾をとっておきましょう。
転職の挨拶状を準備しよう
転勤で勤務地が変わった場合と同様に、転職した場合も、在職中にお世話になった人に挨拶状を書くのはビジネスマンとしての基本的なマナーです。取引関係でお世話になった人、上司、先輩はもちろん、個人的な友人知人まで、できるだけ多くの人に、礼状を兼ねた挨拶状を出しましょう。入社後は何かと忙しく、また神経を使うことが多く、礼状のことまで気が回らなくなります。入社したら間を置かずに発送できるよういまのうちに準備しておきたいものです。
なお、挨拶状の書き方は、「相手によって書き分けたい 転職のあいさつ状の書き方」を参考にしてください。
スポーツや小旅行で心身をリフレッシュしよう
せっかく心機一転を図る転職で、前の会社での肉体的・精神的疲労を引きずったままで新しい仕事に就くのはいただけません。できることなら、このインターバルを活用して、心身のリフレッシュを図りましょう。気分転換のためには、2、3日旅行するとか、スポーツで汗を流すなど、ふだんとは違う場所、生活を過ごすのが効果的だといわれます。なお、旅行に出て家を留守にするときは、転職先に「数日家を留守にする」旨、必ず連絡しておくほか、仕事を引き継いだ同僚にもひとこと連絡しておくべきです。新しい会社からは何かと連絡が入ることがありますし、前の会社からも、仕事の内容に関して問い合わせの電話が入ることもあるからです。