転職のノウハウ/転職での仕事・会社の選び方

不況だからこそベンチャーへの転職(2ページ目)

日本では、大手企業や公務員などへの就職・転職を希望する人が多いものです。しかし不況の今こそ注目したいのが、ベンチャーへの転職。今回は、上手なベンチャーへの転職術を紹介します。

執筆者:高野 秀敏


転職して良い「ベンチャー企業」の見極め方

5人や10人の会社に飛び込む勇気は…!?
5人や10人の会社に飛び込む勇気は…!?
では、5人や10人の会社に入社を決意する人が多いかといえば、やはりその感覚のある人は少ないものです。少なくとも日本人では。
ベンチャーの醍醐味とは、小規模な会社に入り、会社を一緒に作り上げていくという感覚が持つことでしょう。
しかし、ベンチャー企業をどうやって見極めたらいいのでしょう?これは非常に難しい問題です。というのは良い会社、駄目な会社となる基準が人によって違うからです。

一番勉強になるのは、実は駄目な会社に入るということだったりもします。多くの社長や成功者が、必ずしも、ピカピカな経歴の方ではない。DeNAの南場社長のように、確かにマッキンゼーやハーバード出身の方もいるし、東大出身の方なども沢山いるのも事実だが、会社なんて、それこそ、600万社ぐらいはあるわけで、そうでない出身の社長のほうが圧倒的に多いものです。とてつもない苦労体験や、前職の駄目だったところを改善したく、起業したという方も多いでしょう。
自分にあうかどうかは最終的に直感や相性です、気をつけておかなければいけないことをいくつかベンチャー企業の特徴とともに記します。

■創業経営者が社長の会社
得てして、トップダウンで物事が決定する。スピードは速い。しかし、経営者と幹部に実力差が結構ある場合があります。その場合、残りの幹部は社長の完全にイエスマンであることが多々。あとから社長に引っ張られて入ってきた役員や部長クラスは、古参の幹部よりも優秀なケースがあります。

良くも悪くも創業者こそがキーマンであり、創業者に評価されている役員が次のキーマンになります。誰に好かれれば良いかわかりやすいという人もいるでしょう。社長の直下ではない場合は、このキーマン役員の下で入れるとベストだが、キーマン役員と強みがかぶっていると、煙たがられる場合もあるので注意が必要。たとえば、戦略思考の強い人間が幹部には二人必要ないとか。そのような結論に入社した後になってしまうこともある。

■創業経営者が引退している会社
比較的協調スタイルでやっている会社が多い。創業者ほど強烈の個性はありませんが、バランス感覚に優れた方が次の社長になっていることが多いようです。新しい社長の毛並みというのか、学歴、経歴は結構良い場合が多いでしょう。だんだんと普通の会社になりつつあるところです。

ただし、成長スピードが落ちてきている場合もあります。しかし、このような割と普通だと感じるほうが自分にはあっていると感じる人も多いようです。早いペースで昇進したり、降格したりというリスクは少ないが、その分のダイナミズムもありません。創業経営者が引退前後で、次の幹部として入社する場合は、創業者が本当に引退する意思があるかどうかは強く確認しておいたほうが良いでしょう。やっぱりだめだといって、戻って社長をやってしまう創業者も実は多いものです。

■社員の全体の仕事スキルが高い会社
多くの社員が、高学歴または一流といわれる会社を出ているといったタイプの会社。この会社に転職する場合は、一見、安心感がありますが、せっかくベンチャーにいくのにまわりも皆仕事ができると、自分もそれ以上に頑張らなければならないものです。それが力になるともいえるし、大変だともいえます。

■社員の全体の仕事スキルが高くない会社
必ずしも、学歴、経歴に比例するわけではありませんが、新卒で人気のない業界、たとえばサービス業は、学生のなかで毎年、さほど人気がないという会社も多いものです。しかし、収益があがっている会社もなかにはあります。そのような会社は人材は不足していますが、ビジネスモデルや会社のサービスに強みがあります。ただ、ブランド力もなかったりします。

とはいえ、人材不足の会社に飛びこめば、鶏口牛後。トップになれる可能性もあるのです。


いかがでしたか。みんなと同じように大手を狙うのも良いですが、逆張りをするのも面白いものです。一度、二度、失敗をしても、仕事にコミットして、最後までやり遂げている人を評価する会社、社長は沢山います。失敗しろとはいいませんが、失敗をおそれずに、こんな時代だからこそチャレンジして欲しいものですね。

上記のことがわかっている人は、いまひたひたとベンチャーで転職をしたり、逃げずに頑張っているのです。

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