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地球温暖化問題ももちろん深刻な環境問題ですが、砂漠化もまた同様に深刻な問題です。すでに飢餓などが発生しているからです。このような現象はなぜ起こるのでしょうか。そしてその国際的な対策とは。
砂漠化の原因
砂漠化の原因としては干ばつといった自然現象もありますが、多くは家畜の過度な放牧によって牧草が食べ尽くされてしまったり(過放牧)、土地の生産能力を超えて耕作をしてしまい、かえって不毛の土地を作ってしまったり(過耕作)することなどが主な原因といわれています。
砂漠化の激しい地域は、砂漠の周辺地域なためそもそも土地の土壌がそれほど豊かでないため、過耕作や過放牧によって土地の生産能力が衰えがちで、砂漠化になりやすいのです。
また、誤った灌漑(かんがい)計画によって土地の塩分濃度が上昇して不毛地帯=砂漠になったり、薪などをとりすぎて砂漠化が進行したりもします。
なぜ、これらが止められなかったのでしょう。
20世紀後半、特にアフリカを中心に人口爆発といわれる人口の増加で過放牧・過耕作をしなければならないという事情もありました。そうしなければ自分たちを養っていけなかったわけですが、それがかえって砂漠化を産み、干ばつ・飢餓という悪循環を生んでいるのです。
さらに、途上国の抱える債務が過耕作や過放牧、無計画な灌漑計画を助長しているともいわれています。
砂漠化防止条約の内容
1992年、いわゆる地球サミットによって条約交渉開始が決定され、1994年、ユネスコ本部で86カ国が署名、1996年に発効しました。日本は1998年に批准し、2005年現在で締約国は190カ国に及びます。
このなかで特に先進国は砂漠化防止の積極的支援を行い、資金の提供を義務づけられています。そのため日本は2001年から毎年140~150万ドルの分担金を支払っています。
またアフリカ以外の地域でも行動計画を作ることになっています。
また条約締約国が集まって行う締約国会議も定期的に行われていて、2003年には「砂漠化に関するハバナ宣言」が採択、砂漠化地域の貧困層の生活改善がうたわれました。
東アジアでは特に中国の砂漠化が深刻です。春先に日本にもやってくる黄砂は、砂漠化の進行とともに年々増加しているといわれています。中国内陸部での山林開発などが影響していると考えられています。
黄砂は汚染物質を付着して輸送することがあるという指摘もあり問題視されていますが、黄砂に含まれる物質が酸性雨を抑えるという指摘もあります。
いずれにせよ黄砂については日本・中国・韓国・モンゴルでモニタリングシステムを整備することになっていて、準備が進んでいます。
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