燃油サーチャージとは?
原油高の影響で、燃油サーチャージも上昇気流に乗りっ放し! もう羽を休めることは忘れた? |
導入のきっかけは、1996年から激しくなった原油価格の不安定な動き。これが燃油価格にも反映され、航空会社のコスト増を招きました。そのため、「コスト上昇分は、乗客にも負担してもらわなきゃやっていけない!」と、2001年に導入されたという次第です。燃油サーチャージは、燃油価格が下がれば当然安くなりますが、昨今の原油高に連動し、ここ最近は上昇トレンドにあります。その金額は、航空会社ごとの判断で決まりますが、実際には、1ページで見たように見事な横並び……。
燃油価格の動向を踏まえ、3ヶ月毎に見直し
では、燃油サーチャージは具体的にどんな風に決まるの? 燃油サーチャージの金額は、燃油価格の変動を踏まえ、原則として四半期ごとに見直されます。つまり、3ヶ月間は固定され、その間金額は変わらないということ。通常、発券開始月の1.5ヶ月ほど前に各社が発表します(1ページ参照)。見直しの際、基準になる燃油価格は、直近3ヶ月間のシンガポール・ケロシン市況価格の平均(ケロシンは航空燃料の意)。同価格が3ヶ月間平均して1バレル45ドルを下回った場合、燃油サーチャージは廃止されます。ただ、現在の原油価格の動きを踏まえれば、廃止など夢のまた夢……。ちなみに、国はトラック業界にもサーチャージ制度を導入したい考えですが、当の業界側は「荷主に値上げを理解してもらうのは困難」と、難色……。
さて、燃油サーチャージの代金は通常、旅行会社が航空会社に代わって徴収します。しかし、燃油サーチャージを明記している旅行パンフレットはほとんどなく、「料金体系がわかりにくい」などの苦情が殺到! 爆発する旅行者の不満に対し、肝心の業界は…… → 次のページへ