アフリカではまだ多く残る少年兵の問題
少年兵の問題は、スリランカだけではなく世界各国で存在しています。特にアフリカ大陸内で多く、これまで国連などによって報告されただけでも、シエラレオネ、ブルンジ、スーダン、ジンバブエ、ソマリアなど複数の国で存在しています。なぜ軍隊は少年兵を雇うのでしょうか? いくつか理由がありますが、主なものは以下になります。
1.未成年は大人と違って何も知らないので、命令に対して従順に従う。軍隊に入れられるような子供は身寄りがないことも多いので、逃げ出すことが少ない。
2.未成年を戦場に送り出すことで、相手に対して心理的ダメージを与えられる。相手をひるませることができる。
と、書いていてもウンザリするような話ですが、これが現実です。
撲滅のための国際的取り組みは?
少年兵問題の撲滅には政治的な動きが必要だが…… |
ジュネーブ条約の第一追加議定書、第77.2条によると「紛争の当事国は15歳未満の児童を戦闘に参加させないよう、可能な措置を取らなくてはならない」とされています。
しかし、ここで書かれている「可能な措置を取らなくてはならない」という言葉は弱く、明確に「禁止する」と書かれていません。これでは「やむを得ない場合は参加させてもいい」と解釈できます。
「児童の権利に関する条約」でも同様の記載がありますが、こちらも「可能な措置を取らなくてはならない」と書かれているだけで、「禁止」とは言っていません。
少年兵の問題に対する国際的な取り組みは、まだ弱い部分が多々あります。しかし心身が未熟な状態で兵士として戦場に送られることは、その後の人生に大きな悪影響を及ぼします。未成年が兵士になるような話は、世界からなくなって欲しいものです。
参考サイト
Associated Press of PakistanThe Hindu
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