今までの有限会社は、株式会社にしたほうが良いの?

有限会社の経営者としては、今までの有限会社としての特典がほぼ使えるまま、株式会社を名乗れるのであれば、ネームバリューからいって「株式会社」に組織変更したほうが良いのか?という疑問がでてくることでしょう。組織変更した場合のメリット、デメリットは次のとおりです。

◎有限会社→株式会社のメリット
・株式や社債などを活用した資金調達の多様性
・人材の採用、取引などの場面で有利(イメージにしか過ぎないと思いますが)

◎有限会社→株式会社のデメリット
・株主総会→決算承認→決算公告の義務
・看板、パンフレット、名刺などの印刷などコスト負担

会社ごとの事情に合わせて、経営者のやりやすい組織編成を考えて選択することになります。

とはいえ、取締役が1人では、会社のチェック機能はきちんと働くのか?という心配が出て来ます。「新会社法」では、新しく「会計参与」という機能を設けました。会計参与はその会社の役員ですが、公認会計士や税理士などの会計の専門家しかなれません。その主な業務は決算書を取締役と一緒に作成したり、株主総会で決算に関して意見をする、ということ。会計参与を設置するかしないかは会社の任意ですが、会計参与は役員ですから、外部の会計士を採用するよりも経費は安くすむ話です。中小企業の監査役を、経営者の親戚などが担っているケースなどからすれば、経営チェック機能は数段アップするというものです。

資本金1円で会社が作れる!

貯金箱
資本金1円会社は定着することに!
資本金1円会社が定着することになったことは、「新会社法」の中で一番インパクトが強いでしょう。今までは、株式会社とは資本金が1,000万円、有限会社は資本金300万円が必要でした。新「会社法」施行後は、この最低資本金制度はなくなります。

今でも、中小企業挑戦支援法により2003年から5年の期間限定で、特別な手続きを経れば「1円会社」を設立することが認められていたことはよく知られています。この制度を利用した企業が2005年7月までで32,000件を超えたため、ニーズがあると判断されて定着することになったようです。

「新会社法」では、「1円会社」創業の際の特別な手続きもいらなくなりますので、起業の際の資金面の問題や手続きのハードルが低くなります。ちょっと前まで、日本は開業するより廃業するほうが多くなってきていたため、起業を促進して、経済を活性化するための思い切った策だと思われます。

取締役が1人でも良い、資本金1円で起業が可能ということは、これから起業したい!と思っている気概のある人たちへのグッドニュース。今まで、クリアすべきいくつかの問題があり、有限会社を株式会社にできずにいたオーナーにもチャンスが広がります。会社の規模や事業内容、人材に応じた戦略的な企業統治ができるようになりました。単に古い法律を統合しただけではなく、今後の日本の経済がますます元気をつけて盛り上がっていくことが楽しみな、新しい法律です。

【関連サイト】

会社法改正により会社を作りやすくなりました!「会社設立と相続との関係は?」(All About“相続”ガイドサイト)
インブルームLLP「新会社法Q&A」
法務省民事局 「会社法の概要」

【関連リンク】

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