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TOPIX(東証株価指数)が変わると株価は?(2ページ目)

TOPIX(東証株価指数)の浮動株指数化、第一弾の変更がいよいよ10月末に迫っています。なにやら株価にも影響が出るらしいと市場ではささやかれているようですが、その仕組みとは…?

執筆者:石原 敬子

運用しようとするだけで値がつりあがる?

東証
たくさんの資金で買いに行くとその銘柄は値が吊り上ってしまう
困ったこととは、年金や生命保険、投資信託の運用、特に企業年金では、運用の目標(ベンチマーク)として、TOPIXを利用していることが多く、そのために起こるものです。TOPIXの値動きと連動するように運用するためには、TOPIXと同じ構成比率で運用資産を振り分ければよいという理屈になります。機関投資家は、TOPIXに与える影響度の高い銘柄ほどたくさん買い付けることになります。

機関投資家がTOPIXに連動させるために、委託された運用資金をTOPIXの発行済株式数と同じ構成比率にして株式を買うと、NTTドコモのように、発行済株式数と流通する株式の数に大きく開きがある銘柄は、需給関係を崩す恐れがあるのです。実際は流通する株式が少ないのに大量に株式を買うと、その買い注文自身が値を吊り上げることになってしまいます。

このゆがみを直そうとするのが、「TOPIXの浮動株指数化」なのです。

具体的にTOPIXはどう変わる?

それでは具体的に、どんなスケジュールで、どのように変更して行くのでしょうか。

東証では、徐々に移行することで、この変更が株式市場にショックを与えないよう配慮します。また、浮動株指数への移行完了後も、新しい浮動株指数と、従来の発行済株式数ベースの指数を併行して算出し、公表するとしています。

従来の発行済株式数ベースのTOPIXから、浮動株数ベースのTOPIXには、3段階で徐々に移行させます。2005年10月末に初回反映、2006年2月末に第2回反映、2006年6月末に3回目の反映で、浮動株数ベースへの移行が完了します。この移行のペース配分は、例えば、浮動株比率が0.70の銘柄であれば、10月の第1回反映で0.90、2月の第2回反映で0.80、最終回である6月の反映で0.70と、0.10ずつ3回に分けて段階的に反映するとしています。現在を1として、不動株比率はトヨタ自動車が0.55、NTTドコモは0.30なので、1から0.55や1から0.30の数字になるように、均等に進めて実施するということです。

移行終了までの期間、「参考東証株価指数」として、浮動株反映完了後のTOPIXのおおよその数値を、終値だけ算出して、1営業日遅れで東証のホームページ上で公表することになっています。

では、新しいTOPIXは株式市場にどんな影響を与えるのでしょうか?詳しくは次のページで!
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