前回の記事「混迷深まるジンバブエの政治危機」では、ジンバブエの大統領選にともなって起こった政治的危機についてお話しました。今回はジンバブエの超インフレの実態について見てみましょう。

【CONTENTS】
年間220万パーセント! ジンバブエのインフレ(1P目)
インフレが起こると、お札が街に溢れかえる(1P目)
インフレの下で暮らすとは?(2P目)
インフレ下の消費者の行動(2P目)

年間220万パーセント! ジンバブエのインフレ

インフレとは、物価全体が継続的に上昇していく現象のことです。現在、日本や世界で石油やガソリン価格が上昇していますが、これは石油だけなので必ずしもインフレとは呼べません。インフレとは、食料品、衣料など、あらゆる商品価格が継続的に値上がりしていくことを指します。

もともとアフリカでは、ジンバブエだけではなくインフレ率が数十%と高めの国が多く存在していました。しかしジンバブエでは21世紀に入った頃からインフレ率が急騰し、現在ではついに年率220万パーセントにもなったわけです。

年率220万パーセントとは、どのような状況でしょうか? それは、1年後には物価が22,000倍になっているという意味です。つまり、100円のハンバーガーがあるとすると、1年後には220万円になっているわけです。220万円あれば22,000個買えたものが、1年後にはたったの1つしか買えなくなっているということになります。

インフレが起こると、お札が街に溢れかえる

このような超インフレが起こると、どんなことが起こるのでしょうか? まず、インフレというものは、物価が上がることです。物価が上がるというのは、通貨の価値が同じだけ下がることを意味します。前の例で言えば、220万円が1年後には100円分の価値しかなくなっていることになります。

ということは、1年前には10,000円で変えたものは、今では220,000,000円(2億2000万円)出さないと買えません。1万円札が最高額紙幣のままだったら、22,000枚持っていかないと買えないことになります。

その状態になるとそれだけ紙幣が大量に必要になるので、世の中に紙幣が溢れかえります。あるいは、紙幣を無駄に印刷したからインフレになるという意味でもあります。そうなった状態が、以下の画像です。

大量のお札
これは全てお札。ジンバブエドルの紙幣。インフレが起こると、このように紙幣が街に溢れる。画像提供:Zinbabwe.NET


ご覧の通り、両手に一杯の紙幣を抱えています。これは新聞紙ではありません。これがお金、お札の束なのです。まるですごくお金持ちになったような気分になりますが、実際には価値がないのであまり意味がありません。