文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
夏のあいだ、時計を早める「サマータイム(夏時間)」が経済特区として2004年から北海道で試験的に実施されています。2年目にあたる今年も、6月20日から7月31日まで実施されます。
温暖化ガスの削減が叫ばれる今、このサマータイムがどんな効果をもたらし、どんな問題点があるのかを見ていきましょう。
ひまわり
今年も北海道の夏は、1時間早い?


<INDEX>
サマータイム(夏時間)ってナニ?(1P目)
なぜ北海道で?(1P目)
札幌商工会議所がアピールしている、サマータイム効果(2P目)
反対派の意見(3P目)
実際、人々の意見はどうだったの?

サマータイム(夏時間)ってナニ?

サマータイム(夏時間)は、日照時間の長い夏を中心に、時計の針を早めて早起きをし、仕事の終了を早めることです。
その効果は、電気などの使用を控えることでエネルギーの節約や温暖化ガスの削減に役立つことのほか、退社後の余暇の時間ができることで、小売店などの売り上げ増や仕事のあとの時間を楽しむことができるなどが挙げられます。

「2005 北海道サマータイム月間」とは、北海道全域の趣旨に賛同する自治体、企業、団体において、仕事の始まる時刻、終わる時刻を1時間早くするというものです。例えば、17時が終業の定時という企業は、16時にはもう仕事が終わってしまうのです。

札幌商工会議所の発表によると、参加企業は480団体・企業にのぼります。昨年の220に比べると今年は多くの企業、団体が参加するようです。小売店などでは、仕事の後に買い物をしてお店の売上げ増につなげたいと積極的に取り組んでおり、例えば16時や17時に来店したお客様にサービスタイムということで料金や商品の価格を割引く協賛企画を用意しています。他にも、スポーツ施設やゴルフ練習場、映画館、ボウリング、ロープウェイ、カラオケなどの利用の夕刻割引、レストラン、居酒屋、ビアガーデンなど飲食店の夕刻割引などがあります。

また、小樽商工会議所でも、独自に7月中1ヶ月間のサマータイムを実施するようです。同様に、時計の針を動かすことはなく、行動を1時間早めようという試みです。

なぜ北海道で?

なぜ北海道でサマータイムを実施するのかというと、実は、北海道は、日本標準時刻を定めている明石より東で緯度が高いので、夏の昼間の時間が東京や大阪などに比べると約1時間長いため実験を行いやすいのです。まだ実験段階なので、約1ヶ月の期間限定ということ、参加企業も任意だということ、時計の針を動かす本来のサマータイムではなく行動を1時間早める方法を取っていることなどが本格的なサマータイムとはまだ違う点です。

旗振り役が札幌商工会議所だからでしょうか、エネルギー資源の節約という目的よりも、仕事後の時間を使った商業の活性化のためという印象は否めません。それはそれで、拓銀の破たん以来の北海道経済の復活に一役買うことができれば、実施した甲斐があるというものでしょうか。

次のページでは、サマータイムを実施した場合の効果をご紹介します。