(2003.1111)
1ページ【二大政党制って何?】
2ページ【なぜ二大政党制になったのか】
3ページ【二大政党と小選挙区の長所と短所】
【なぜ二大政党制になったのか】
「小選挙区制」と「野党の結集」
A:二大政党制ができる要素というものはあるのですか。
Q:さっきのページで紹介した国はすべて小選挙区制か、何らかの形で小選挙区制をとりいれている国ですね。小選挙区制にすると、二大政党制になりやすいということはいえます。
A:あのう、小選挙区制って何ですか?
Q:失礼しました。ふつうは国会議員の選挙を行うとき、国全体をいくつかの選挙区に分けて代表を選びますよね。ここで一人しか当選させないのが、小選挙区制です。二人以上当選しちゃうと、大選挙区制といいます。
小選挙区制になると、当選しやすいのは当然国を二分する二大政党の候補者でなければ難しくなります。小政党で当選するのは至難の業、これは土井たか子さんの例で実証されましたね。まあ、いかに田中真紀子さんがすごいかということもわかるわけですが。
そのため、小選挙区制になると、二大政党の候補ばかりが当選し、自然と二大政党制になっちゃう傾向になるわけですね。
A:しかし今までの日本はこんなはっきりした二大政党じゃなかったわけですよね。なんでここにきて急に二大政党になったのですか。
Q:小選挙区での選挙はこれで3回目です。それまでの間、野党の結集に時間がかかったということではないでしょうか。
かつては新進党という政党もあり、自民党との2大政党を目指しましたが、結局解党してしまい、かえってたくさんの政党にわかれる状態になってしまいました。
しかしその中で民主党が力をつけてきて、総選挙の直前に自由党と合併。この効果が民主党を躍進させ、自民党に肩を並べることが出来る二大政党になったのでしょう。
もうひとついえることは、やはり「マニフェスト」効果です。今回の総選挙は、民主党が非常に具体的な(といってもまだまだ、というところもありますが)政策を示してきたため、自民党と民主党、どちらの政策をとるか、という選挙になった、というところもあったでしょうか。