熾烈な値引き競争が展開するアメリカの出版業界

読書
アメリカでは、書籍でも自由な価格競争が行われている。
だんだん理解できてきたと思いますが、アメリカでは再販制度はすでに全商品で撤廃されているのです。これは1975年のことで、以来30年以上、全ての業界で自由な価格競争が行われてきました。

それは本も例外ではなく、アメリカでは書籍も他の商品と同様に、小売店は安売り競争で販売を伸ばそうとします。安く売れば当然1冊あたりの利益は少なくなりますが、その分売上数を伸ばせばカバーできることになります。アメリカのアマゾンでは、希望小売価格が34.99ドルの『ハリー・ポッター』第7巻を、ほぼ半額の17.99ドルで予約受付しています。

しかし売上の数を増やせるのは大手書店にとってであり、小規模書店にとっては難しいのです。なので小さな書店は値引きができずに、『ハリー・ポッター』を仕入れないというケースも珍しくなくなっています。

値引きをしたり小規模書店が仕入れないからといって、『ハリー・ポッター』の人気が落ちているということはありません。すでに発売1ヶ月以上前にして、第7巻はアマゾンには100万部以上の予約注文が入っていると言われています。

問われる再販制度の必要性

ここで改めて、日本の本やCDに本当に再販制度が必要なのか考えて見る必要があります。出版業界のある業界団体のサイトには、再販制度の必要性について以下の理由が書かれています。

1.再販制度がないと本の内容が偏る

これは果たして悪いことでしょうか? 偏るというのは、つまり書店が本当に売れる本だけを仕入れて売ることになるという意味です。しかし消費者にとっては、売れる本、面白い本が書店に並んでいるなら、それに越したことはありません。

→そのサイトに書かれていたさらに別の理由については次ページへ。