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選挙って「民主主義」なのか?(3ページ目)

今回から始まった「民主主義」について深く考えるシリーズ。選挙は民主主義だ、といってもたくさんある選挙制度。民主主義って1つじゃないのか。そのへん、考えてみましょう。

執筆者:辻 雅之

1ページ目 【そもそも「民主主義」ってなんなんだろう】
2ページ目 【選挙制度だけでもこれだけ違う】
3ページ目 【権力集中制も民主主義?】

【権力集中制も民主主義?】
選挙をしなくても民主主義なのか、選挙が悪いのか


昔のソ連とか今の中国、北朝鮮のような社会主義国家では、「人民を指導する政党=共産党など」に権力を集中させていました。人民独裁=民主主義だ、人民にとっていいことは一つしかない、だから人民を指導する方法も1つ、それができる組織が権力を全て握るべきだ、というものです。

これは今の教科書では「権力集中制」といわれていますが、まだ社会主義政権が各地でたくさんあった時期は、「民主集中制」と書かれていたものです。これも民主主義だ、といわれていたわけですね。

▼民主集中制?
 

そんなことだから、「この国は民主主義か?」という問いかけひとつとっても、なかなか答えるのはむずかしいのです。人によって、地域によって、民主主義とは何か、という定義がちがってくるからです。

しかし、ここでこう考えた人がいると思います。「それは、とにかく議会とか内閣とか大統領とか、選挙で国民の代表を選んでいるからだよ。大事なことはみんなの投票で直接きめれば、こんなややこしいことはないんじゃないかな

その通りかもしれません。そんな民主主義の形を代表民主制、間接民主制に対して「直接民主制」というわけです。日本でも地方自治の中で、諸外国ではもっと国の大事な政策決定について採用されたりしています。

次回は、この直接民主制について、とりあげてみることにしましょう。
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