なぜ日本では今のようになったの?
日本でのチョコレートの習慣は、製菓業界の戦略によって広まってきた。 |
もともとバレンタインデーにチョコレートを贈るという習慣自体は、日本のように支配的ではないにしても欧米にもありました。そこに目をつけたお菓子メーカーが、戦後に「バレンタインデーにはチョコレートで愛の告白をしましょう」をキャッチフレーズにして、大キャンペーンを展開してきたのです。
最初に行われたキャンペーンは1958年で、メリーチョコレートという会社が、新宿の伊勢丹で「バレンタインセール」というキャンペーンをやりました。ところがその時は、売上はほとんど上がらなかったそうです。
製菓業界のキャンペーンによって除々に浸透
しかしこのキャンペーンには他のお菓子メーカーも目をつけ、翌年の1959年、そして1960年以降はどんどん他社も追随して同様のキャンペーンを始めていきます。中には森永製菓など、現在でもおなじみの会社も多く入っています。1960年代にすぐに今のような国民的イベントになったわけではないのですが、各社のマーケティング戦略の成果はだんだん表れてきました。そして年を重ねるごとにバレンタインデーにチョコレートを贈る習慣は日本人の間に浸透し、現在ではすっかり国民全体に根付いたのです。
口の悪い人は、バレンタインデーのことを「お菓子屋さんの陰謀」と呼ぶこともあります。しかし、実際にチョコレートを贈るという習慣は日本と他の一部の国だけで、世界的な習慣ではありません。それを考えると、「陰謀」とは言わないにしても、「お菓子屋さんの戦略」と呼んでもいいのではないでしょうか?
今年初上陸する期待のブランド達
定番ブランドのゴディバを初めとして、チョコレートにもたくさんのブランド品があります。その中、今年日本に初上陸する期待のブランドを紹介してみましょう。まずコンビニの「スリーエフ」が独占販売するフランスのブランド「PIERRE PATIN(ピエール・パティン)」があります。これはフランスのショコラ・ショップである「カカオ・エ・ショコラ」がプロデュースしたブランドです。
ピエール・パティンのチョコレートは、スリーエフにおいて数量と期間を限定して発売されます。製品ラインナップは全部で6種類で、カカオ豆が丸ごと中に入っている「粒チョコ カカオ」や、岩塩が入っている「板チョコ 塩ミルク」など珍しい内容のチョコもあります。
またデパートのプランタン銀座で販売されるアメリカのブランドチョコ「コンパーティス チョコラティエ」も注目です。こちらも天然塩をまぶしたチョコが入っているなど、日本ではなかなかお目にかかれない味が売り物。
「コンパーティス」のオーナーでありショコラティエ(チョコ職人)でもあるジョナサン・グラムさんはまだ22歳であるというから驚きです。1月10日にプランタン銀座で行われたチョコの試食会では、試食後の審査で「女性があげたい本命チョコ」1位になりました。今後の成長が楽しみなブランドです。
意中の人にチョコをあげたい女性、日本でビジネスを成功させたい企業など、あらゆる人の夢や希望を乗せたバレンタインデーがまもなくやってきます。さて、これを読んでいる皆様も素敵なバレンタインデーが過ごせるといいですね。
世界のニュースについてさらに踏み込んだ情報を載せて、毎月メールマガジンを発行しています。世界のニュース・トレンドガイドメルマガのご購読を希望される方は、href="http://allabout.co.jp/career/worldnews/nlbn/NL000644/bnbody_1.htm">こちらからご登録ください。
【関連リンク】
「チョコレートとバレンタインデーの歴史」(All About 電子辞書・辞書・事典)
「失敗しないバレンタイン!イギリス式愛の伝え方」(All About イギリス)
「ニューヨーク流 バレンタインは男が女に愛を告白する!」(All About 男のみだしなみ)