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YKK崩壊でどうなる小泉自民党(2ページ目)

幔I?1/4をになう加藤紘一議員が秘書の疑惑で自民党を離党、盟友といわれた小泉首相もピンチか? いえいえ意外とそうでもなさそうです。「ポスト小泉」めぐる自民党の今後について。

執筆者:辻 雅之

【「ポスト小泉」にむけて「海図なき航海」】
「派閥主義」が崩壊、自民党は無秩序状態へ?
 

加藤紘一元幹事長と鈴木宗男議員のあいつぐ自民党離党によって、かえって政権基盤強化の小泉首相。これで少々支持率が下がっても安心、といったところかもしれません。

しかし、YKKと橋本派という自民党の2つの軸が衰え、自民党内の力関係・人間関係はますます不透明さをましていくことでしょう。

加藤氏・鈴木氏が失脚したことで、今後有力な「ポスト小泉」になりそうな人物として、小派閥出身の麻生太郎政調会長や高村正彦前法相などの名前が最近あがってきています。

2人とも政策通として知られていますが、ふたりして10人程度の小派閥のリーダー(麻生氏=河野派、高村氏=高村派(旧河本派)。むかしだったらとても首相の目はないはずでした。

しかし今、派閥の力で総裁選挙が勝てるものではなくなりました。YKKがはじめた「派閥を超えた連携」はますますさかんになり、派閥の結束は弱くなりました。あの橋本派ですら、派閥をまとめて総裁選を勝つことができなくなっているのです。

加えて昨年の自民党総裁選から重視されることになった「一般党員の投票」。小泉首相誕生がこの一般党員投票によって実現したように、自民党総裁になるためには、派閥の力で議員を集めるだけでなく、一般党員の投票を集めなくてはならないしくみになっています。

このような変化によって、力のない小派閥のリーダーたちでも政策に通じ実績を積めば「総裁候補」として認知されるようになってきたのです。

こんなニューリーダーたちの登場は小泉首相も望むところ。派閥にとらわれない政策本位の政治実現にむけて、彼らの協力を得ることができれば、小泉政権の基盤はますます固まっていくでしょう。

とはいえ、大所帯の自民党。小派閥のリーダーたちの結束だけでまとめていけるほど甘くはないはずです。それはいままでの「抵抗勢力」の活動を見ていれば十分おわかりになるでしょう。

そんな自民党を、派閥なしではたしてまとめていけるものなのか。派閥という「地図」がなくなりつつある自民党。ここをうまく乗り切っていける人はだれなのか、注目していきたいところですね。

最後のページでは、自民党のニューリーダー、ポスト小泉になれるかもしれない? 注目の政治家たちを紹介しておくことにします。
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