超怪し~い「グレーゾーン金利」、いよいよ撤廃へ!
中には、オカネを借りる際、年金証書を担保にとられる人も……。消費者金融など貸金業者は、年金担保の貸出はできません! |
政府・与党は、消費者金融の貸出金利について、出資法の上限(年29.2%。以下、金利はすべて年利)を利息制限法の上限(15~20%)まで引き下げることで一致! 9月22日召集とみられる臨時国会で、貸金業規制法などの法改正を目指す方針デス。法案が成立すれば、これら2つの上限金利の間の「グレーゾーン金利」は、5年間の経過期間を経て、いよいよ撤廃へ!
ただし、多重債務(※)に陥る危険性の低い少額・短期の個人向け融資や、事業者向けの緊急融資は、特例として29.2%まで上限を上回る金利を認める方向……。
※ 借金返済のため、別の金融業者から新たな借金を繰り返す結果、元本・利息の支払いがかさみ、借金が雪ダルマ式に増え続ける状態。
このほか、利息制限法の金額刻みの基準額(10万円未満20%、10万円以上100万円未満18%)の見直しや、1人の顧客に融資できる額を1社当たり最大50万円、複数社の場合、総額で最大100万~150万円とする限度額の設定についても、大詰めの検討が進んでいます。
背景には、急増する多重債務の問題が……相談件数は、ナント9年間で9倍!
ところで、「グレーゾーン金利」は、どうして撤廃されることになったの? 実は、ここ十年来、多重債務に関する相談件数が激増し、深刻な社会問題となっているのデス。国民生活者センターの調査によると、1995年度6,398件→2004年度56,469件へと、ナント9倍にアップ!こうした多重債務を生み出す原因になっているヨ!と批判されてきたのが、「グレーゾーン金利」による融資なのデス。
今年1月13日、最高裁判所が下した判決でも「利息制限法の上限金利(15~20%)を上回って支払った『グレーゾーン金利』の利息は、法的に無効(=払わなくていい)だヨ!」。これを聞いた与謝野経済財政・金融担当大臣は「司法府がそう考えるなら、行政府や立法府も対応を考えなきゃいけないナ……」(4月18日)。
また、4月14日、消費者金融大手のアイフルが、違法な取り立て(貸金業規制法違反)が原因で、全店にわたる業務停止命令という異例の厳しい処分を受けたことも、「グレーゾーン金利」撤廃!の背中を押したみたい……。
さて、本題に入ろう! 「グレーゾーン金利」って、具体的にどんな金利を指すの? イマイチ、ピンと来ないな……。もしかして、オレ(私)が払っているのも「グレーゾーン金利」? 図を使って、わかりやすく説明してヨ! はいっ、ご要望にお応えして、次のページでじっくり解説しましょう。実は…… → 次のページへ